探査機ニュー・ホライゾンズ、太陽系の最果て目指す新たな冒険へ

マイナビニュース / 2018年6月14日 9時30分

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2015年に冥王星を探査した探査機「ニュー・ホライゾンズ」が2018年6月5日、約6か月間にわたる「冬眠モード」から目を覚ました。

探査機はこれから、2019年1月1日に予定されている太陽系外縁天体「ウルティマ・トゥーレ」の探査に向けた準備を開始。太陽系の最果てを目指す、ニュー・ホライゾンズの新たな冒険が始まった。

○ニュー・ホライゾンズ

ニュー・ホライゾンズ(New Horizons)は、米国航空宇宙局(NASA)やジョンズ・ホプキンズ大学などが開発した探査機で、人類初となる冥王星の探査を目指し、2006年1月19日に打ち上げられた。

そして9年にわたる宇宙航行を経て、2015年7月14日、冥王星とその衛星の近くをフライバイ(通過)して観測を実施。数多くの画像や観測データを地球に送り、謎だらけだった冥王星の姿を明らかにし、探査は大成功に終わった。

その後、探査機の状態が良好だったことから、NASAはミッションの延長を決定。太陽系外縁天体のひとつである2014 MU69、愛称「ウルティマ・トゥーレ」を探査する新たな計画が立ち上がった。それに備え、2017年12月21日から、観測機器などを温存するため必要最低限の機器以外の電源を落とす「冬眠」(Hibernation)モードに入っていた。

そして約6か月の眠りを経て、ニュー・ホライゾンズはあらかじめ送られたコマンドに従い、起床。日本時間6月5日15時12分(米東部夏時間5日2時12分)に、運用チームは探査機からの信号の受信を確認した。

ニュー・ホライゾンズの運用マネージャーを務めるAlice Bowman氏(ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理研究所)は、「すべてのシステムが予定どおり復帰しました。探査機の状態は健全で、正常に機能しています」と語る。

現在ニュー・ホライゾンズは、地球から約60億km離れたところを飛んでいる。次の目的地のウルティマ・トゥーレまでは約2.6億kmまでに迫っており、毎日、約122万kmずつ距離を縮めていく。

このあとニュー・ホライゾンズは、約2か月をかけて、探査機の各機器や観測装置の機能確認や調整、メモリーの更新、周囲の太陽系外縁天体(海王星の軌道より外側の、黄道面に広がる天体の総称)の観測などを実施。そして8月からは、ウルティマ・トゥーレの観測を行い、うまく最接近できるよう、コースの修正を行う。

ミッションの主任研究員を務める科学者のAlan Stern氏(サウスウェスト研究所)は「ニュー・ホライゾンズが冬眠から目覚めたことに興奮しています。私たちはすでに、ウルティマ・トゥーレのフライバイ観測に向けた計画の策定やそのシミュレーションのため、忙しい日々を過ごしています」とコメントしている。

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