2018年の日本半導体企業ランキングトップ10 - IHS調べ

マイナビニュース / 2019年3月15日 9時8分

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先だって2018年第4四半期の世界における半導体企業ランキングを公表したIHS Markit。今回、同社への独自取材により、2018年における日本の主要半導体企業のランキングが判明した。
○トップ10社中2桁の成長率を記録したのは1社のみ

2018年における日本半導体企業全体の売上高総額は前年比4.7%増の442億ドル規模になる模様で、その成長を牽引したのが、売上高トップの東芝メモリだ。その売上高は、前年比18.7%増の105億8800万ドルで、国内トップ10社中で唯一の2桁の成長率を記録した。また、国内トップ10社の中においてマイナス成長したのは、2位のルネサス エレクトロニクス、5位の東芝、6位の日亜科学、そして9位のパナソニックの4社となった。

東芝メモリの売上高は、日本半導体企業全体の1/4を占める規模となっている。ただし、東芝メモリは、2018年8月に日米韓企業連合に売却され、東芝の連結決算企業ではなくなり、有価証券報告書の提出義務のない非上場企業になった。このため、東芝メモリの売上高の集計については市場調査企業ごとでかなり開きがあり、IHS Markitの調査では世界の半導体企業ランキングでは7位にランクしているが(2018年第4四半期のみに限ればメモリバブルの崩壊の影響を受けて9位に後退)、Gartnerでは世界のトップ10からは外れている(12位)。なお、IHS Markitの調査では、東芝メモリと四日市工場の設備投資を折半している事業パートナーであるWestern Digitalの2018年通年の売上高は前年比2.2%増の84億ドルで、世界ランキングで12位に位置付けられている。

日本企業2位のルネサスだが、メモリバブルの恩恵を受けることはなく、むしろマイコンの在庫水準が上昇するなど、苦戦を強いられており、売上高も前年比3.1%減の67億700万ドルとなっている。同社は米Intersilを買収したが、その買収効果がでていない、というよりも、ルネサス自身の売上高が大きく低下し、Intersilの売り上げ分を相殺してしまったようである。同社は現在、在庫の削減に向けて、国内9工場で最大2か月の稼働停止を計画しており、2019年の業績に影響を及ぼす可能性が高い。

そして3位はCMOSイメージセンサで世界トップクラスシェアを有するソニーセミコンダクタソリューションズだが、スマートフォン市場の低迷で、好調といわれながらも前年比1.2%増の66億1300万ドルに留まった。

同社は、将来に備えて設備投資を継続して行っていることもあり、早ければ今年中にもルネサスを追い抜き、日本の半導体企業2位となる可能性が高い。
○日本半導体企業の総売上げの過半を占めるトップ3

ちなみにこのトップ3社の売上高だけで、日本半導体企業の売上高総額の過半(54%)を占めている。3位のソニーセミコンダクタソリューションズに限っても、4位のロームと比べると、売上高の規模は2倍以上と差をつけており、この3社でトップグループを形成しているといえる。

また、5位には東芝メモリを除いた東芝(東芝デバイス&ストレージ)の半導体事業がランクイン。以下、日亜化学、三菱電機、サンケン電気、パナソニック、ソシオネクストと続いている。なお、パナソニックについては、社内カンパニーのオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(子会社はパナソニック セミコンダクターソリューションズ)が展開しているさまざまな半導体事業を指す。

これらトップ10社の売上高総額は、前年比4.8%増の368億9900万ドルで、日本半導体企業の売上高総額の83.5%を占める規模となっている。世界の半導体市場と比べると、世界市場ではトップ5社で5割、トップ10社で6割の市場シェアを占める程度であることから、寡占化が進んでいることが見て取れる。

なお、日本は、150mmあるいはそれより小口径のウェハを用いたファブが世界最多の国であると同時に、過去10年でファブの閉鎖がもっとも多い国でもあることからも分かるように、スケールメリットを出せない少量生産の半導体メーカーが多く、急成長を狙うファブレスも育っていないというのが実情で、それゆえに、世界に比べて、半導体産業の成長率が低くなっているのが実情である。
(服部毅)

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