Apple Arcade上陸、ストレス排除でゲームアプリの常識が変わる

マイナビニュース / 2019年9月17日 7時0分

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アップルの「Apple Arcade」が9月20日に日本でサービスを開始します。動画配信や音楽配信ではおなじみになった「毎月定額で楽しみ放題」というスタイルが、いよいよiPhoneやiPadのゲームにもやってきます。

「有料のゲームアプリは、お金を払って購入しない限り遊べないため、優れたものを見つけ出すのが難しい。それもあり、有料アプリはいかに優れていたとしても、基本無料のものよりも成功するのが困難だった。有料アプリ1つ分ぐらいの料金で、優れたゲームを遊び放題にできる場を作りたかった」とアップルが熱を込めて世に送り出すApple Arcadeの特徴をチェックしていきましょう。

○広告や課金は一切ナシ、無料アプリのストレス&イライラを排除

Apple Arcadeは、月額600円(税別)の料金で100種類以上(サービス開始時)のゲームが遊び放題になるサブスクリプションサービス。買い切り型のゲームではないので、遊び続けるには毎月600円を支払う必要がありますが、現在主流の「基本無料」のゲームアプリでわずらわしいと感じる「広告」と「課金」の要素を排除しているのがまず注目できます。

まず存在しないのが広告。基本無料のゲームアプリでは、一定時間待たないと消せないやっかいな広告や、ゲームの画面に重なって表示される不快な広告がしばしば現れますが、Apple Arcadeではそのような広告は一切現れません。

課金の要素が一切ないのも注目できます。ゲームを有利に進めるアイテムを課金で入手する仕組みは存在せず、「課金しないプレーヤーは不利になる」という不公平はありません。また、ゲームを一定回数遊ぶと次に遊べるまで一定時間待たされ、すぐ遊ぶには権利を購入しなければならないスタミナ制の無料アプリも少なくありません。Apple Arcadeはそのような制限はなく、何度でもすぐさま遊べます。

ゲームをiPhoneなどのデバイスにダウンロードすれば、オンライン対戦をしない限り基本的にデータ通信をしないで済むとのこと。パケット通信量の制約が厳しめの人も、安心して外出時にプレーできるでしょう。

Apple Arcadeを契約すると、最大6人までのユーザーが利用できます。デバイスの数ではなくアカウントの数で計算されるので、1人が複数のデバイスを持っている場合、それらすべてで楽しめます。
○ゲームは完全オリジナル、人気シリーズの新作も

Apple Arcadeは、肝心のゲームタイトルにもこだわっています。

まず注目したいのが、基本的に専用のオリジナルタイトルが用意されること。すでにApp Storeで提供されているゲームが遊び放題になるわけではなく、家庭用ゲーム機やパソコンですでにリリースされているゲームもありません。つまり「Apple Arcadeだけで遊べるゲーム」をそろえているのです。

もちろん、「定番シリーズのゲームを楽しみたい」という人も安心できます。たとえば、セガの人気シリーズ「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」は、Apple Arcade専用の完全新作「Sonic Racing」が今年中にリリースされる予定になっています。ほかにも、セガの「チューチューロケット!ユニバース」や、バンダイナムコの「PAC-MAN Party Royale」などの新作がお目見えします。

Apple Arcadeは、短時間でサクッと遊べるカジュアルゲームだけでなく、リビングで腰を据えて臨むような本格的なゲームをラインアップするのも特徴です。これまでのApp Storeでは難しかった本格RPGなどの重量級ゲームも続々出てくると見込まれ、「たかがスマホゲーム」とあなどれなくなるでしょう。

うれしいのが、ゲームは毎月数タイトルをコンスタントに追加していく方針であること。「遊び飽きちゃった」という不満を感じることはなさそうです。

Apple Arcadeでは、いわゆるR-15指定やR-18指定に該当する暴力的な表現や性的描写を含むタイトルは存在しないため、子どもと一緒に安心して遊べるのも評価できます。
○iPhoneで遊んだ続きを自宅のApple TVで楽しめる

Apple Arcadeは、同じゲームをiPhoneやiPad、Mac、Apple TVなど複数のデバイスで遊べるのも特徴です。ゲームの進捗状況はiCloud上に保存されるので、「電車に乗っている時にiPhoneで遊んでいたゲームの続きを自宅のiPadやApple TV、Macで楽しむ」ということがとてもスムーズにできます。「携帯型ゲーム機と据え置き型ゲーム機では遊べるタイトルが異なる」という常識は、Apple Arcadeでは無縁なのです。

ちなみに、Apple Arcadeの契約をいったん終了しても、ゲームのセーブデータはiCloud上に保存されたままになるので、再度契約した際は続きから楽しめます。

ただ、iOSは9月19日に利用できるようになりますが、iPadOSとtvOS 13は9月30日開始、macOS Catalinaは10月開始と、iOS以外はサービス開始がやや遅れます。その点は覚えておきましょう。

操作は画面タッチのみならず、本格的なゲームコントローラーに対応しているのも注目できます。iPhone用に設計されたMFi認証のゲームコントローラーだけでなく、PS4(プレイステーション4)に付属する「DUALSHOCK 4」や、Xbox Oneに付属する「Xbox Oneコントローラー」も利用できます。熱心なゲームファンならばPS4を持っている人が多く、使い慣れたDUALSHOCK 4で操作できるのはうれしいポイントです。

○まずは1カ月の無料体験で遊んでみたい

カジュアルゲームから重量級ゲームまで定額で遊び放題のApple Arcadeは、「スマホゲームは課金しないと満足に遊べないから…」「課金しすぎが怖い」と敬遠していた人にとって待望のサービスとなりそうです。基本無料のゲームアプリにつきもののストレスや不満を一掃しており、純粋にゲームの楽しさを味わえると感じます。携帯型ゲーム機と据え置き型ゲーム機の概念を取り払う「全デバイス対応」の点も、よりゲームに没頭できる要素となりそうです。

子どもに不向きな内容のゲームがないこともあり、自身はゲームに興味はないが子どもに遊ばせたい、と考える親も注目といえます。スクリーンタイムで遊ぶ時間を制限できることや、月額600円で家族みんなで楽しめるリーズナブルな点も評価できます。

ただ、熱心なゲーマーにとって「Apple Arcadeのタイトルはオリジナルで、すでにApp Storeや家庭用ゲーム機などでリリースされているゲームはない」と制約を設けている点は逆に気になるかもしれません。既存の有料ゲームアプリがApple Arcadeで遊べれば、おトク感はさらに高まるはず。PS4やNintendo Switchの人気タイトルをiPhoneやiPadで遊びたい、と考える人もいるでしょう。もちろん、移植モノが今後まったく登場しないとは限りませんので、期待を持ちたいと思います。

スマホゲームの概念が変わりそうなApple Arcade、1カ月無料の特典が用意されているので、まずは試してみるのがよいでしょう。
(磯修)

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