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パナコネクト、組み合わせ最適化問題に10分で回答できる技術を開発

マイナビニュース / 2024年8月30日 12時22分

CoCoアルゴリズムでは、経路と荷物パッキング案を少しずつ変更し、スコアが高いものを採用する手法を取る。さらに、数回連続してスコアの更新がない場合には経路と荷物の変更を一旦停止し、ランダムなスタートから新しい経路と荷物パッキング案で再度試行することで、迅速により良い解に到達する可能性を高めているという。

自動探索時にコンペのスコア計算を用いて、「例えば、数回スコアが上がったらこの調子で地点をまた少し変更してスコアを見てみよう、数回スコアが下がったら可能性が低いので一旦破棄して最初からやり直そう」というルールを適用。これにより、良くない解を早めに諦めてリセットすることで、膨大な数の解の中から既存手法よりも早く、より良い回答を得られるということだ。

今回開発した都市数に応じて最適なアルゴリズムを自動選択する新たな技術を用いることで、都市数33,810×荷物数10個という大規模な問題に対しても、処理制限時間10分という非常に短い時間の中で高精度な回答を得ることができた。その結果、コンペで世界第2位の評価を獲得した。

同社が従来保有していた単目的最適化技術では、複数のファクターを考慮するためには追加のプログラミングが必要であり、現場ごとの異なる制約条件に対応するための時間がかかっていた。しかし、今回開発したデータ規模に応じて適切なアルゴリズムを自動選択する多目的最適化技術により、パナソニック コネクトが注力しているサプライチェーンの分野(製造、物流、流通)で、複数の制約条件下でも迅速に最適な解を算出できるようになったほか、現場ごとに異なる制約条件に対する対応スピードも大幅に向上した。

製造現場における生産時間と生産優先順位を考慮した計画最適化や、製造・物流現場での無人搬送車(AGV)の走行経路と部材収集搬送の計画最適化など、多様な制約条件を持つ環境への適用に向け、このコンペ参加で獲得した多目的最適化技術をベースに技術レベルを上げていくとしている。計画立案業務に対する工数を削減することで、最適な計画のない現場で発生する様々な業務から人々を解放し、人がより創造的な業務に専念できる環境を提供することをめざしているという。
(早川厚志)



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