DXの本質とは何か
マイナビニュース / 2024年9月27日 10時0分
●誤解されやすい「DX」
建設産業の内外に「建設DX(デジタルトランスフォーメーション)」を実現しなければいけないという意識はあるのに、なかなか進まない現状があります。
本連載では、その理由が何なのか、建設DXの普及を牽引する企業である野原グループの代表取締役社長兼グループCEO、野原弘輔氏をホストに、建設産業に携わる多様な立場のゲストの方との対談を通じて、建設産業への思い、DXへの取り組みについて浮き彫りにします。
第6回は、少し視座を上げて、建設産業にとどまらず、さまざまな企業や組織のDXについて考えてみたいと思います。幅広い業界のDX推進に携わられてきた、NTT DXパートナー、代表取締役の長谷部豊代表に、日本の企業のDXの現状と変革実現のためのポイントなどを伺います。
○株式会社 NTT DXパートナー 代表取締役 長谷部豊
1998年、NTT入社後、さまざまな業界における企業の業務システム刷新プロジェクトをコンサルタント兼技術者として推進。その後、ミシガン大学経営大学院へ進学、修了後はコンシューマ向け、ビジネスユーザ向け双方における新規事業開発、プロダクト開発を多数手がける。企業内起業家人材(イントレプレナー)の発掘・育成にも精力的に取り組む。2022年1月より現職で、企業、自治体のDX推進を支援。
株式会社 NTT DXパートナー
業務内容:DX人材育成・コンサルティング、DXの実装、推進支援。
システム構築・運用、データ分析等の業務受託、伴走支援等。
https://www.nttdxpn.co.jp/
「DX」は単なる「デジタル技術の導入」ではない
「DX」は経営変革であり、経営層から現場までの全社員がDX
最終顧客の視点での価値を言語化して共有するのが「DX実現」の鍵
野原: 幅広い産業・企業の業務システム刷新プロジェクトでご活躍されている長谷部代表から見て、日本国内のDXの浸透具合はどのように映っているでしょうか?
長谷部: 私の肌感覚になりますが、ここ2~3年でDXへの投資や取り組みは着実に増加していると言って間違いありません。着手している企業も一過性のプロジェクトというより、推進・強化を継続し変革を促す営みとして取り組んでいます。今後も確実に増加していくのではないでしょうか。
さらに最近は、大企業だけではなく中小企業でもDXの取り組みは拡大しています。それらは二つに大別できます。
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