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那須川天心「ボクシング世界挑戦への戦略」を考察─。標的は武居由樹か?西田凌佑か?

マイナビニュース / 2024年9月21日 7時30分

○■武居由樹がリング上からアピール

いま、バンタム級の世界王座は日本人選手が占めている。

〈WBA王者〉井上拓真(大橋)
〈WBC王者〉中谷潤人(M.T)
〈IBF王者〉西田凌佑(六島)
〈WBO王者〉武居由樹(大橋)

那須川が世界に挑むとなれば、この4人のいずれかと闘うことになる。可能性が高いのはIBF王者・西田かWBO王者・武居との対峙。
WBA王者・井上とWBC王者・中谷は現時点では那須川に目を向けていない。なぜならば、この二人は互いに闘う覚悟を決めているからだ。10月の『Prime Video Boxing 10』で両者が王座防衛を果たすことが条件になるが、来年早々に「井上vs.中谷」の王座統一戦が行われることになるだろう。

では、那須川が挑むのは西田か? 武居か?
おそらくは武居─。
理由は2つある。
1つはランキング事情。
現在、那須川はWBO10位だが、次戦でWBOパシフィックの王座に就いたならばランキングはさらに上昇する。対してIBFではランク外なのだ。この点を考えればWBO王座への挑戦が妥当である。

2つ目は興行的盛り上がり。
プロボクシングは単に競技ではない。収益が優先される興行でもある。ならば、「西田凌佑vs.那須川天心」よりもファンの注目度が高い「武居由樹vs.那須川天心」実現にプロモーターは動く。
武居と那須川は元キックボクシングのチャンピオン。所属する団体が異なっていたためにプロのリングで顔を合わせることはなかったが、武居は「K-1 スーパーバンタム級」、那須川は「RISEバンタム&フェザー級」のチャンピオンだった。元キックボクシング王者同士の世界戦は、ボクシングファンのみならず、広く格闘技好きを巻き込んでのスーパーファイトとなる。

9月3日、東京・有明アリーナのリングで比嘉大吾(志成)を破りWBO王座初防衛を果たした直後にリング上でマイクを手に武居は言った。
「10月の天心クン、頑張ってください。応援しています」
これは紛れもない対戦アピールだ。
那須川が10月の試合で勝てば、話は一気に進むのではないか。
2025年に夢対決が実現する可能性は極めて高い。

文/近藤隆夫

近藤隆夫 こんどうたかお 1967年1月26日、三重県松阪市出身。上智大学文学部在学中から専門誌の記者となる。タイ・インド他アジア諸国を1年余り放浪した後に格闘技専門誌をはじめスポーツ誌の編集長を歴任。91年から2年間、米国で生活。帰国後にスポーツジャーナリストとして独立。格闘技をはじめ野球、バスケットボール、自転車競技等々、幅広いフィールドで精力的に取材・執筆活動を展開する。テレビ、ラジオ等でコメンテイターとしても活躍中。『プロレスが死んだ日。~ヒクソン・グレイシーvs.高田延彦20年目の真実~』(集英社インターナショナル)『グレイシー一族の真実 ~すべては敬愛するエリオのために~』(文藝春秋)『情熱のサイドスロー ~小林繁物語~』(竹書房)『ジャッキー・ロビンソン ~人種差別をのりこえたメジャーリーガー~』『柔道の父、体育の父 嘉納治五郎』(ともに汐文社)ほか著書多数。
『伝説のオリンピックランナー〝いだてん〟金栗四三』(汐文社)
『プロレスが死んだ日 ヒクソン・グレイシーVS髙田延彦 20年目の真実』(集英社インターナショナル) この著者の記事一覧はこちら
(近藤隆夫)



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