「Microsoft Flight Simulator 2024」再現度が新たな高みに、新モードも

自由に空を飛べるだけではなく、MSFS2024では現実世界のパイロットが操縦を学び、様々な飛行を経験してキャリアを積み上げていく過程を体験できる。

「キャリア」システムでは、新人パイロットとしてスタートする。航空パイロットのキャリアを説明し、最初のステップに導いてくれるメンターと出会い、出発前の作業、管制塔とのやり取り、航空機操縦の基本、様々な種類の航空機を操縦するスキルなどを実際に飛びながら学んでいく。そして、スキルの習得とともに、捜索救助、消火活動、商業飛行など、様々なミッションに挑戦できるようになる。

ミッションの成功でクレジットと評価を得ることができ、その稼ぎで飛行機を購入していくと、個人所有の航空機によるビジネスを展開できるようになる。この新たなフェーズでは、プレイヤーが航空機の責任を持つ。例えば、着陸のたびにその衝撃が航空機の保証に影響を与え、維持費にも関わってくる。自分のフリートを管理しながら様々なアクティビティに関わったり、旅客機を購入して世界に飛行を広げるなど、経営シムのように楽しめる。

低空飛行やランディング・チャレンジ、ラリーレースなど、様々なアクティビティに挑戦することでもスキルを上げていける。MSFSでは、そうしたスキルアップの体験を他のプレイヤーと共有できる場が少なかったが、MSFS2024では「チャレンジ・リーグ」で競争を楽しみながら腕を磨ける。

MSFSは、基本インストールだけで約157GBを要する。ダウンロードに時間がかり、航空機や空港のデータを追加すると、Xbox Series Sの512GB SSDモデルだと他のゲームをインストールできなくなる可能性があった。

MSFS 2024はクラウドストリーミングを活用したアーキテクチャを採用しており、インストールサイズが約30GBに削減された。ワールド・アップデートのような追加インストールも不要である。MSFSでは、空港や都市のランドマークのフルデータをあらかじめハードウェアに保存していたが、MSFS2024では低〜中程度のメッシュデータだけ取り込んでおき、それらに接近する場合にオンデマンドでクラウドから高品質なアセットをストリーミングする。全てがクラウドに統合されており、ローリングキャッシュとしてハードウェアにシームレスにストリーミングされる。
（Yoichi Yamashita）