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大河原克行のNewsInsight 第328回 シャープが生成AIで目指す「Act Natural」の世界観 - Tech-Day’24の社長講演から

マイナビニュース / 2024年9月24日 13時16分

自転車で走行中には、AIが音声で目的地までをナビゲート。画面を見る必要がないため、「ながらスマホ」の抑制につながる。また、調理時のガイダンスや、音声によるAIoT対応家電の操作などにも利用でき、調理中に手が汚れていても音声で、レシピを確認したり、機器を操作したりといったことが可能だ。

また、基調講演でのデモストレーションでは、海外旅行中に現地の言葉で書かれたポスターを見つけた際に、「これ、なんて書いてある」と聞くと、画像をもとに「これ」という言葉だけでポスターであることを認識し、日本語に翻訳して読んでくれる様子を紹介。ポスターがイベントの告知だった場合、AIスマートリンクと会話しながら、自分のスケジュールを確認し、訪問できる日に予定を入れてくれる様子を紹介した。

また、会議室のホワイトボードに表示された案を読み取り、AIが学習。「別の案を出してくれる」というと、AIが新たな案を提示する様子もデモストレーションしてみせた。

種谷CTOは、「エッジAIであるCE-LLMによって、利用者の問いかけに対し、高速な応答が可能で、即時に判断して、処理できる。スムーズで、自然なやりとりを実現し、しかも、ハンズフリーで長時間の利用が可能だ。マルチモーダルのなかでAIを活用し、生活をサポートするデバイスとなり、B2CやB2B2Cでの活用も想定している」という。

また、シャープ 研究開発本部長の伊藤典男氏は、「モノを使うときに指示をするというのは自然ではない。日常的な会話のように、『これ』とか、『あれ』といった会話でも目的のものを理解して返答する。特別な手順がなく、様々なものが操作できるようになる」と、AIスマートリンクの特徴を示した。

京都芸術大学の小笠原治教授は、「AIスマートリンクによって、AIを着ることができる。エッジAIではプライバシーが担保される環境のなかで、学生が利用しはじめている。手書きのメモが学習できたり、ボタンが無くなって操作しやすくなったりというメリットがある。また、段取りの役割をAIがこなしてくれるという点でも期待している」と述べた。

AIスマートリンクは、2024年9月から、京都芸術大学において、教育現場における実証実験を開始するほか、Fairy DevicesおよびNECと、AIスマートリンクをはじめとした次世代ハンズフリー型AIデバイスの共同開発に向けた協議も開始する予定だ。AIスマートリンクは、2025年度の商品化を目指している。
(大河原克行)



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