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QualcommがIntelに買収を打診か? 背景にある半導体業界の変化

マイナビニュース / 2024年9月24日 16時35分

一方のIntelは、PC向けプロセッサを軸に、データセンター向けにはAI半導体の開発にも注力しているが、Qualcommと重複している分野は、Qualcommが新規参入したPC分野を除くと、少ないことからシナジー効果の発揮が期待できそうである。また、Qualcommとしては、橋頭保を確保したPC分野に、同分野のトップ企業であるIntelの技術や人材が投入できるのであれば、AI PCを儲け頭とする新たなポートフォリオの構築も期待できるようになる。
Intelは復活できるのか?

Intelは9月10~12日の3日間にわかって取締役会を開催。同社のPat Gelsinger CEOは、この議論を経て9月16日付けで、全従業員に向けて発表した復興に向けた戦略を打ち出した。
○1万5000人のリストラを実施

Gelsinger CEOは、100億ドルの節約目標達成の一環として1万5000人のリストラを8月1日に発表していたが、その後の自主的な早期退職や離職の募集により、年末までに約1万5000人の人員削減という目標の半分以上を達成できそうだとコメントしている。しかし、残り半分のリストラを進めるためには難しい決断を下す必要があり、影響を受ける従業員には10月中旬に通知する予定だとしている。

Intelは、過去にも大規模リストラを何度か行ってきた。その結果、確かに経費を節約できた一方、プロセスやデバイスの開発に必要な人材が不足し、計画通りに進まないといった事態を招いてきた経緯がある。Intelは、3nmプロセス製品と2nmプロセス製品の製造についてはTSMCに任せて、その先のプロセスであるIntel 18Aに資源を投入するとしているが、今回のような大規模リストラにより人材が不足し、量産化のスケジュールに影響が出ないか懸念されるところである。

○AWSとの提携を拡大

AWSとの戦略的提携を拡大し、Intel 18AベースのカスタムAIファブリックチップの製造に加え、Intel 18APやIntel 14Aでの製造についての可能性も検討を進めて行くとしている。

Intelは2021年、4年間で5つの技術ノード(Intel 7、Intel 5、Intel 3、Intel 20A、Intel 18A)を立ち上げる「5N4Y」を掲げた。もし、計画通り、あるいは多少の遅延があっても2025年上半期内にこのスケジュール通りにプロセスの微細化を達成し、TSMCに先駆けて2nm級のプロセスを採用した半導体デバイスの受託生産を適正価格で行えるようになれば、Intelの復活に近づくことになるだろう。

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