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QualcommがIntelに買収を打診か? 背景にある半導体業界の変化

マイナビニュース / 2024年9月24日 16時35分

しかし噂レベルであるが、BroadcomがIntelに製造委託していたIntel 18A採用のテストチップをテストした結果、歩留まりおよびデバイス性能の両面でBroadcomとしての合格基準を満たせずに量産には時期尚早と判断を下したという話も米国を中心に報じられており、これが事実だとすると、Intelの復活に影響を与える可能性があると見る米国半導体業界関係者も居る。ちなみにBroadcomは、Intelの買収に一時的だが関心を示していたが、現時点ではそうした関心はないとBloombergの取材に対してコメントを述べている。
○ファウンドリの社内分社化で何が起こるのか?

今回の一連の取り組みの1つとして、製造部門であるIntel FoundryはIntel内部の独立した子会社となる。現状としては、ファウンドリとIntel製品の損益計算書と財務報告の分離は進んだが、Intel Foundryのリーダーシップチームに変更はなく、引き続きGelsinger CEOへのレポートラインは維持されるという。

前任CEOであるBob Swan氏は、長年にわたる製造部門の歩留まり低迷への対処として、製造は自社外のファウンドリに委託し、Intel自身はファブレスとなって設計に注力する案を検討していたとされるが、現任のGelsinger氏はこの動きを否定し、引き続きIDMでいる選択肢を選び、IDM 2.0の発表に至った。

今回の発表前後、一部の業界関係者からは、Intelがファウンドリビジネスを完全に独立させるか売却してファブレスになるのではないかとの見方が出て、売却先の第1候補としてGlobalFoundries(GF)が取りざたされていたが、実際にはファウンドリ事業の子会社化に留まった。Gelsinger氏は、これで他社の資本参加がしやすくなったこと、ならびにIntelの製品事業部と距離を置くことで顧客が注文しやすくなったことを強調するが、実際に多くの顧客がこれで獲得できることになるかは未知数と言えるだろう。
○欧州工場の建設延期とAltera株の一部売却がIntelに与える影響

経費削減策の一環としてIntelは、ドイツとポーランドの工場建設開始を2年延期すると発表した。欧州では、ファウンドリ競合のTSMCがドイツ工場の起工式を8月に実施。パートナーであるInfineon Technologies、Robert Bosch、NXP Semiconductorsと協力して2027年の量産を目指す動きを見せている。そのため、Intelのドイツ工場の建設が2年遅れることは、Intelにとっての打撃になる可能性がある。

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