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江崎グリコ、カレー・シチューなどメイン商品の塩分量見直し - 「おいしさと健康」を提供

マイナビニュース / 2024年11月29日 8時0分

画像提供:マイナビニュース

江崎グリコは、世界保健機関(WHO)が推奨する「1日5g未満」をベースに、食塩相当量「1食1.5g以下」を目指し、カレー、シチュー、丼などさまざまなシリーズを開発している。11月28日、メディア向けに「塩分過多解決への挑戦宣言&試食会」が開催され、取り組みの背景や商品のこだわりなどが説明された。

○■毎日の食卓に『おいしさと健康』を

発表会冒頭、江崎グリコ 執行役員 健康イノベーション事業本部長 木村幸生氏が登壇。木村氏は「私たちは、皆さんの良質なくらしのため、素材を厳選したり、素材の力を使って創意工夫することにより、『おいしさと健康』を提供し続けていく」と話し、今回新たに健康事業を再定義していくと説明。子どもからシニアまでずっと健康で、元気でいてもらえるよう健康寿命の延伸につながる新しい食文化を提案していくと木村氏。

「毎日の生活を豊かにしていくということを考えた時に、毎日の食卓にあがる食品を健康にしていく、それが取り組む理由でこだわっているところです。その中で、塩分に着目しました」と取り組みの背景を語る。

世界保健機関(WHO)が推奨する塩分摂取量は、成人の塩分摂取量の目標を1日あたり5g未満としているが、日本人の塩分摂取量は約2倍。塩分は、体にとって大事な栄養素ではあるものの、摂りすぎはさまざまな病気のリスクになる。また、世界的に見ても、日本人は従来より塩分摂取量が多いという。

こうした背景から、同社は「1日当たり1.5g以下」という独自基準を決め、現行商品の食塩相当量の見直しを順次行っている。一方、おいしい味をキープするために、出汁やブイヨン、香味野菜、香辛料などを使いながら、健康で美味しいものを作っていくと話す。

最後に木村氏は「私たちの取り組みは、メインの商品があって塩分調整した商品があるということではなく、メイン商品を全て塩分を調整していくことで、皆さんの健康に資するような商品展開を行っていきます」と力を込めた。
○■素材の風味に着目し、おいしさも実現

続いて、同社 健康イノベーション事業本部 商品開発部の池田紀子氏が登壇し、レシピの変更点や商品の概要について紹介した。

現在「クレアおばさんシリーズ」のレシピ設計を行っている池田氏は、「クレアおばさんのシチュー」については、約2年にわたる開発で、味作りにはさまざまな苦労があったと話す。

開発当初、塩味を減らしたところ、味にメリハリがなくなり、味のバランスが崩れてしまうことが判明。さらに、香りも弱く感じられるということが分かったそう。しかし、試作を重ねていくうちに、「塩味を減らすと素材の味を感じやすくなる」ということに気づき、素材の風味が感じられるような美味しさを引き出す方針に発想を転換。「出汁、ブイヨン、香味野菜、香辛料を活用することで新たな美味しさを実現できた」と池田氏は話す。

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