「特定秘密保護法案」は何を象徴するのか

NewsCafe / 2013年11月27日 18時15分

連日マスコミを騒がしている「特定秘密保護法案」が衆議院を通過しました。防衛、外交、スパイ活動の防止、テロ活動防止の4つの分野で、情報がもれた場合に、安全保障を脅かす危険がある場合は、その情報を閣僚らが「特定秘密」に指定することができます。その情報を知り得る公務員や民間業者などが漏らした場合は、罰則が適用されるというものです。

「防衛、外交、スパイ活動の防止、テロ活動防止」というと、一般市民にどのくらい関係があることなのでしょうか。普通に生活している場合は、「関係ないんじゃないか」と思ってしまうのではないでしょうか。しかし、スパイ活動やテロ活動というのは、その対象は一般市民に及ぶことがあります。仮にスパイやテロリストがいたとして、その人が日常的に交流をしている人間関係の洗い出しがなされますし、交流の内容もチェックされる可能性もあります。そして、スパイやテロリストではないとわかったとしても、開示されることはないでしょう。令状主義に基づいた盗聴法とは違うところです。

また、アメリカでは1963年11月、ケネディ大統領が暗殺されました.容疑者とされたのは、リー・ハーヴェイ・オズワルドでした。そのオズワルドも移送される途中で、ジャック・ルビーに暗殺されてしまいます。なぜ、無関係のジャック・ルビーがオズワルドに近づけたのかが謎のままです。その機密文書は2039年に公開されるとされています。アメリカでは公文書を公開する制度があります。

法案では、原則として5年を超えない範囲で「特定秘密」を指定できます。その有効期間を延長できますが、延長の期限が示されていません。つまり、永遠に公開しないことも可能になってしまいます。これではある情報を「特定秘密」にしたことの妥当性をチェックできません。

たしかに、法令違反がなく、または不当な方法ではない場合、取材・報道への適用が除外されています。しかし、仮に報道がなされた場合、特定秘密を知りうる人が情報提供する場合は、その人が法令違反を犯すことになります。取材・報道目的で聞き出すことは正当となったとしても、情報提供する側は法令違反となれば、情報が表に出てこないことになります。仮に、「ある情報が特定秘密になることが適正ではない」と思う公務員がいたとして、内部告発としてマスコミに訴えるにはかなりのリスクがあります。

おそらく、秘密外交や密約などは「特定秘密」に指定されるでしょう。日本政府は秘密体質があり、それに対向して情報公開制度ができ、情報をできるだけオープンにしようとしてきました。情報公開で請求しても、黒塗りの部分があり、事実上の秘密があるのが今です。ただ、それでも、情報がそこにあることは最低でもわかります。

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