【解説】ウクライナ、ロシア問題の見方

NewsCafe / 2014年3月10日 17時0分

■EU派とロシア派の対立
ウクライナは西のEUと東のロシアに挟まれるような位置にあります。EUに加盟し経済的自立・発展を望む改革派と、ロシアと手を結びさらなるさらなる発展を望む保守派の二派で分裂しており、EU・ロシアの両者ともウクライナを仲間に引き入れたいと綱引きをしている。遡ること2013年11月、親ロシア派のウクライナ元大統領ヤヌコーヴィチ氏はEU加盟の一歩となる「連合協定」への署名を見送りました。ヤヌコーヴィチ氏の方針転換に、親EU派の市民や野党指導者らが反発。首都キエフ市民を中心に独立広場で3ヵ月に渡り、反政府デモが繰り広げられ、親ロシア派のヤヌコーヴィチ政権が崩壊します。

■EU・ロシア、どちらがいいの?
なぜ、EU加盟を望むのか?経済が低迷するウクライナに比べ、隣のポーランドがEU加盟後にめざましく成長しているのを見ており、経済的に自立発展したいと考えています。一方で、ウクライナはロシアにエネルギー面で依存しています。破たん寸前のウクライナに肩代わりして天然ガス輸入代金支払いなど金融支援協定に調印しており、ウクライナは頼らざるを得ない関係にあるのです。ロシアもウクライナを「関税同盟」に取り込み、将来的には「ユーラシア同盟」として政治的にも統合の構えを見せているのです。


■クリミア半島を巡る争い
舞台は首都キエフから南部クリミア半島に移り、軍事的な問題に発展。黒海に面するクリミア半島南西部には、ロシアの海軍、ウクライナ海軍司令部が混在しているセヴァストポリ(軍港都市)があります。ウクライナはロシアの黒海艦隊へ基地を貸与しており、17年で打ち切る予定だったが、親ロシア派の前政権下で42年までの延長に合意します。しかし、政権崩壊した今、基地を奪われるのを恐れるロシアは、軍事介入で軍3万人を展開し実行支配を狙っているとの見方が強く、さらに3月16日には、ロシアへの編入の是非を問うクリミア住民投票が実施され、賛成票が95%を占め、同月18日ロシア議会でクリミア併合が決定した。一方、米・EUはこの住民投票を「違法」と主張し、強い反発を示している。

■米・EUによる制裁
現在、ロシア・ウクライナ両国での軍事衝突を避けるべく、アメリカを中心にロシアへの制裁が検討又は実行されています。アメリカはウクライナが持つ弱点を補うべく経済的な支援や、エネルギー輸出で問題を解決しようと動いている。さらに、追加制裁として、ロシア政府高官らの資産凍結や渡航禁止などで強固な構えを見せています。一方、ロシアに3割ものエネルギーを頼っているEUは、天然資源という大きな武器をロシアに握られている状態であり、しっぺ返しを恐れ制裁には慎重な構えを見せている。

【執筆者:王林】

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