同級生殺害事件から10年

NewsCafe / 2014年6月4日 15時0分

一方、弁護士ドットコム(6月1日)には、被害者の兄がシンポジウムで登壇した様子が掲載されていました。以下の感情は、父である御手洗恭二さんには初耳だったようだ。事件当時家族もなかなかお互いに感情を知ることはないようです。

「父に直接感情をぶつけることはなかったですが、たとえば、遺体が届くまで、親父さんは記者会見をやっていたんですよ。そういう姿をテレビで見て、「こいつ、何やってんだ?」と正直、思ったんです。こういうとき、家族といるのが普通なんじゃないの、と。親父さんの仕事柄、そういうことをやらなければマズいんだろうというのは察していたんですが、最初は、怒りのほうが先だった」

事件から10年。まだまだ事件当時者同士の感情を知ることがないようです。しかも、兄の感情を聞いたのは、新聞記者でした。カウンセラーではなかったのです。「俺の話を聞きたいという人を、ずっと待っていたわけですから」。こうしたとき、カウンセラーはなかなか入りにくく、記者が話を聞いてくれたことで癒されたというのです。これは事件だけでなく、震災の現場でもよく聞いたことです。

私もふとしたことがきっかっけで犯罪被害者の話を聞くことになったことがあります。そして、記者が話を聞くことで癒される。こうした現実があることも知ります。取材そのものが役に立つこともがある実態を示す意味では、意味がある行為だとは思います。しかし、そんな記者が現れるのは偶然であり、タイミング次第です。システムとして、犯罪被害者の家族へのケアが充実する方向で考えなければなりません。

[ライター 渋井哲也/生きづらさを抱える若者、ネットコミュニケーション、自殺問題などを取材 有料メルマガ「悩み、もがき。それでも...」(http://magazine.livedoor.com/magazine/21)を配信中]




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