反対キャンペーンに批判相次ぐ

NewsCafe / 2014年6月5日 11時0分

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反対キャンペーンに批判相次ぐ

日本人なら誰しも、魚が日本文化の中に溶け込んでいるとの印象を持っているだろう。日本は海に接している距離が長く、黒潮や親潮が流れ、春夏秋冬それぞれの魚がやってくる。真ん中に山脈が走り、雨が降ると動物性プランクトンを含む水が山から川、川から海に流れ、各地で地魚が水揚げされる。それに加え、魚と相性のいいご飯、しょうゆ、味噌も生産され、廃棄することが常識的な部位を「だし」や珍味として生産し、自然の恵みを余すことなく利用してきた日本人の知恵は、食にうるさい世界の名だたる"通"を驚かせている。地理や生活環境からみて分かるとおり我々日本人は「魚食民族」なのだ。
そんな海の恵みと関わりの深い日本では、水族館の目玉ショーで"利用される"イルカや、過激な環境保護団体「シーシェパード」が愛して止まないクジラを食する文化も残っている。しかし、国内外からは、捕鯨(イルカも含む)に対する批判や、日本の食文化の改善を求める声が相次いでいるのが現状だ。最近では、捕鯨以外にも世界的に数が減っている天然マグロの漁獲規制などで日本の食卓にも大きな影響を及ぼそうとしている。そして今、さらなる追い打ちが・・・。

■世界的な規制の動き
春雨の様な見た目で、独特の食感が楽しめる「ふかひれ」。大型のサメのひれ(主に尾びれや背びれ部分)を乾燥させた高級食材だ。敷居が高い料理店などで扱う食材と思われてきたが、今では、コンビニの肉まんやインスタントスープなど、気軽に食すことができるようになっている。しかし、今、ふかひれの使用に「待った!」がかかっている。その原因は、残酷な漁法だ。生きたままサメのヒレだけを切り取り、胴体は海に戻す"フィニング"という漁法に問題があり、高級ホテルなどが提供自粛を発表。欧米では風当たりが強くなっており、欧州委員会はふかひれ目的のサメ漁を全面禁止する規制案もでている。一方日本では、国際規約に則り管理・モニタリングされているため、フィニングが行われている報告はない。

■反フカヒレ広告で風評被害の懸念
化粧品販売のラッシュジャパンは5月30日より、「残酷なフィニング反対キャンペーン」を決行し、キャンペーンの意図をこのように説明。
「フィニングという残酷な漁法に反対し、その事実をお客様に伝え、考えてもらうことを目的として「残酷なフィニング反対キャンペーン」を行っています。」
ラッシュでは、キャンペーンの一環で、サメのヒレを模した石けんを限定販売し、売上金を米国ハワイの環境左派団体「Pangeaseed」に寄付するとしている。そこで問題となるのが、ふかひれの名産地である宮城県気仙沼への風評被害だ。先ほど、明記した通り、日本でのフィニングは行われておらず、日本国内でサメ漁を収益の核としている漁港は気仙沼のみであり、キャンペーンの標的になる国内唯一の存在だ。そこで、「サメの街気仙沼構想推進協議会」の高橋滉さんは「フィニングへの反対は我々も同じ。接点を探ろうとしたが、これまでの取り組みやサメを食べる文化そのものを否定されたように感じた」と憤り、肉や皮、骨など余すことなく利用する気仙沼のサメ漁まで誤解を受けると、同社に表現への配慮を申し入れたが、受け入れられなかった。ラッシュはあまりの批判に、誤解を招かぬようHPで説明をこう書き足した。
「サメ漁や、フカヒレの観点から、特定の場所を批判するものではありません。ことにサメの水揚げ量が多い宮城県気仙沼市では、歴史的に有効利用を前提とした漁がなされておりフィニングの事実はないこと、加えて震災復興の重要な要素であることも認識しておりますので、私たちのキャンペーンでそれを否定することはございません。」
と説明。しかし、このキャンペーンの売り上げが寄付される環境左派団体「Pangeaseed」はフィニングの有無に関わらず、気仙沼のサメ漁は認められないとコメントしている。さらには、同団体は法人格のない任意団体で、サメや海の生態系に関する研究実績がない点を指摘され、ラッシュジャパンは毎日新聞の取材に「アートや音楽などを通してサメの大切さを伝えている団体。研究実績の有無と関係なく判断した」と回答。これでは、適当に「ラブ&ピース」を唱う"ちゃらんぽらん"な若者と同じではないか、との声もあがっている。
あなたは、今回の騒動をどのように考えますか?ご意見をお聞かせください。

画像:RUSH/NO FINNING http://www.lushjapan.com/contents/finning/
【執筆者:王林】

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