前田敦子、蜷川幸雄演出で新しい顔を見せた注目の舞台

dwango.jp news / 2014年10月21日 23時10分

演出家となって45年、常に演劇界の第一線に立つ蜷川幸雄が、劇団「イキウメ」を主宰する気鋭の劇作家・前川知大の作品を演出したBunkamura25周年記念「太陽2068」。

出演も綾野剛、成宮寛貴、前田敦子と当代の人気キャストが顔をそろえ、抜群の話題性でチケットは即完売。東京・Bunkamuraシアターコクーンでの公演は2階席まで立ち見が出るほどの大盛況となった。WOWOWではこの注目の公演の模様を独占放送する。

物語の舞台はバイオテロにより人口が激減した近未来。生き残った旧来の人類「キュリオ」と、ウイルス感染から奇跡的に回復し進歩した力を手に入れるが太陽の下では生きていけなくなった新型の人類「ノクス」が共存するように。10年前にノクスの殺人事件が起き十数人しかいなくなったエリアに、キュリオの青年・奥寺鉄彦(綾野剛)と生田結(前田敦子)が暮らしていた。そこにノクスの青年、森繁(成宮寛貴)が見張り番としてやってくる。

今回、蜷川と初めてタッグを組み、座長(主演俳優)として出演者を牽引した綾野は出演の経緯などをこう語る。

「今回はもちろん蜷川さんの舞台だからこそ、出演を決意しました。とにかく“人間・蜷川幸雄”に触れてみたかった。蜷川さんの世界の中で自分がどこまで表現できるのか。それを試してみたかったんです。実際に会ってみると、蜷川さんは固定概念がなくて、「とにかく新しいものを」という探究心を持ち続けている人。だから、僕も稽古の初日は、自分の体がどれだけ動くか、どんな表情ができるかということをプレゼンしました。

綾野はこの舞台で、感情を爆発させるような演技も披露し、見る者の心を揺さぶった。「鉄彦はピュアだしバカだし、まるで反抗期の中学生みたいです。でも、一生懸命に人を愛そうとしている。この舞台は社会的な問題をも明瞭にしてしまうので、僕ひとりだけだと大変でしたが、強力な共演者がいたから助けてもらえました。成宮さんは自分自身を達観していて常に安定感がある。前田さんはこれまでの活動も含め、自分が経験してきたことを全て武器にできる人だと思いました」

旧人類の鉄彦と新人類である森繁の人種を超えた友情が大きな見どころ。森繁役の成宮も、綾野との共演に手応えを感じたと語る。

「舞台はやっぱり生ものですから。綾野くんは毎回、違うアプローチをしてきてくれたので、僕もそれに応える芝居を一生懸命やりました。前半、ノックスである森繁は、クレバーだから悩まない。背筋をピンとして明瞭に話すことを心がけました。蜷川さんの舞台に出たのは7年ぶりなんですが、改めて蜷川さんの世の中を見る目線って魅力的だなと思いました。とにかく、ひとつのものに対する熱量が大きい人なので、蜷川さんと同じだけのパワーを持つのは難しいけれど、僕にとって舞台は、良い俳優になりたいという欲求を満たしてくれる、なくてはならない“ライフライン”なんです。今回、舞台では初めて共演した前田さんは、舞台向けの芝居じゃないけれど、そこがすごく好きで、前田さんの気持ちが入った演技を見ると、「お芝居ってこうしてやるんだよな」と思って初心に帰れました」

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