小室哲哉に聞いた「音楽鎖国したJ-POPの未来」

dwango.jp news / 2014年12月16日 19時10分

シングル、アルバム売上枚数が1億7000万枚を突破している小室哲哉。

日本国内で知らない人はいないほど稀代の音楽プロデューサーである彼が見る日本の音楽業界の未来とは?

―今年はTM NETWORKとしての活動が本格始動する中で、小室さんが日本の音楽業界に与えてきた影響力も再確認された年でした。

小室哲哉
ここ何年かで、90年代に僕がやってた影響が…かっこ良く言えば功罪みたいなものですけど、その影響を受けた人たちが30代でトップクリエーターとなり、音楽業界の人も含めてそういう人たちが活発に動ける時代になって来てるんだなってここ1年で凄い感じているんです。具体的に「ファンだった」と教えてくれる人もいますけど、様々な人に影響を与えたっていうことは分かっていて、その人たちが今旬というかブームを作るところまできているんですね。小室哲哉の「セカンドジェネレーション」です。その人たちが頑張ってくれれば充分かなという気持ちはあるんですけど、更に「サードジェネレーション」まで影響を与えられるようになったらいいな、と最近は感じてます。そういった思いも含めて、常々言ってるんです「音楽」に関してはインフラが問題だと。

―インフラですか?

小室哲哉
インフラの固定化がなかなか出来てないので、簡単に言えばレコードからCDへ、そしてダウンロードとつながっていって、みんながこのまま21世紀に行くんだろうな、って考えていたのが大間違いだったっていうところが大きくて…。次のストリーミングのインフラ環境が、日本っていう国が雑多過ぎてちょっとまだ整っていない…。ストリーミングも当たり前のように、空気のように楽曲が空を飛んでいるような感覚だと、クリエイターはしっかりした音楽を作る気にもなれなくなってきちゃう状況がこのまま続いてくと思うんです。CDっていうインフラは良くも悪くも固定化できたので、それを基準にして色んなことを考えられた。そこで色んなアイデアを出したり、CDの70数分の基準を使ってね。頑張って音質も上げたりとかしていたんです。それが、デジタルになりMP3とかの音を聞いて…遥かに良い音でバンドの人たちもレコーディングしてるのに、いざみんなに聴いてもらうときになるとこんなに音が悪くなっちゃうって現象が起きるわけです。それは、すごいがっくりというか、失望感は大きいと思うんですよね。なので 、だったら生でやった方がいいってフェスとかLIVEが盛り上がっているのかな。PAシステムとか音がすごく良いですからね。それはCDなんかより遥かに良い音が出たりするので、そこもジレンマみたいなのがある。だったら生で聴いてもらった方がいいっていう形になって、「形」にするものに関して、今はCDもあるし、ダウンロードもあるし、ストリーミングもあるし他にも多々あって、どれを基準にして音を作ればいいのかって、ちょっと悩みどころというかな…。ピアノの音とかも、ピアニストはすごく残念な思いをしてると思うんですよね。実際に弾いてる自分の音と、ネットなどで聞ける音の差にね。なので、自分の役目としては楽曲も作りながらですけど、そういった環境、インフラの整備みたいなことにも協力していきたいなとも思ってます。

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