前田亜美「周りが幸せなのが一番」宿命が紡いだこだわりフォトブック

dwango.jp news / 2020年10月6日 11時0分

AKB48卒業から約4年、現在は女優・モデル・タレントと幅広く活躍する前田亜美が10月7日に1stフォトブック『AMI』(KADOKAWA)を発売する。


今作は衣装選定からエッセイの執筆、すべての写真セレクトに配色や構成など前田自身の全面プロデュースによる製作。また初の下着姿への挑戦から、笑顔のイメージが強い彼女がこれまで見せてこなかった本音を赤裸々に綴るなど、前田曰く「これまでの全ての歩みや想いを込めた」意欲的な一冊になった。


今インタビューでは記念すべき初フォトブックにまつわるエピソードを軸に、11歳で芸能の世界に飛び込み、今年6月で25歳という節目を迎えた前田がこれから歩み新たな道について迫った。


―初のフォトブック『AMI』、完成したものをご覧になりどんな感想を抱きました?

自分で言いますが、本当に納得がいくものが完成しました! これまで、ファンの方から「写真集、出さないの?」という声をもらう機会が多く、私としてもいつか私だけの作品を出すのが一つの夢であったので、今年25歳という節目を迎えたタイミングで発売できたのは本当に嬉しいですね。オファーをいただき、さらに「前田さんの好きなような内容にしてください」と言われたときは、写真集の作り方も何も知らないから「私に任せて、いいんですか!?」と、不安でドキドキでした。ただ、これはすごく良い機会だと思い、“自分なりの写真集”の出来上がりを想像して、テーマや中身、自分らしさを全部詰め込みました。


―その“自分なりの写真集”像、どんな内容を考えつきました?

私の25年間の全てをこの一冊で表現しようかなと。そうなると、ただ写真を撮って無造作にズラッと並べればいいものではないなぁ~……と思い、ストーリー性を重視した内容にしたいなと思いました。


―ストーリーのある写真集、ですか。

はい。写真一枚一枚を楽しんでいただきつつ、全体を通して読んだ時にまるで一本の映画を観ているかのような作品にしたいなと思ったんです。なので、各ページにある私が書いたエッセイ……「孤独」、「悲しみ」、「愛」、「家族」、「夢」というテーマの文章に合わせて、写真、衣装、背景……と全体を作り上げていったんです。


―文章を軸に写真を作っていくとは面白いですね!

本当に作り方も何も知らない上に初めましての方々に囲まれての撮影だったので、どうすれば私の想いが伝わるのかな?と考えたら、これが一番スッと伝わる気がしたんです。撮影前の打ち合わせでカメラマンさん、衣装さん、花のスタイリストさん、メイクさん、編集担当の方に「こういう想いを込めたので、こう撮りたい」と、共有できたおかげで……なんと言えばいいんだろう?どのカットにも私の想いが込められた作品になりました。私としても撮影中は、テーマに沿った気持ちになって臨んでいたんですよ。例えば、「孤独」がテーマの撮影では、私が幼い頃に感じた当時の“孤独”を思い出しながら撮っていただきました。


―なるほど。前田さん=笑顔のイメージが強かったので、今作のテーマにある「孤独」「悲しみ」といったネガティヴなワード、そして落ち着いたトーンの写真が多く納められていたのには驚きました。

そうですよね、AKB48時代は「全てハッピー♪」という感じでしたからね(笑)。ストーリーの内容はどうする?と考えた時、真っ先にファンの方の顔が思い浮かんだんです。私にとってファンの方は家族のように大事な存在でありながら、これまでは“アイドルの前田亜美”を見ていただきたいと思ってきたため、プライベートや素の私について隠していた部分があって。ただ、自分の中での節目を迎え、大事な人たちが待ってくれていた作品で、また着飾っただけの部分を見せるのは失礼だなと。私の素を見てもらうこと、これまで言えなかったことをちゃんと伝えることが、ファンの方への恩返しになるんじゃないか?と思い、表と裏、全ての前田亜美をこの1冊で表現したかったんですね。


―今作は“花”が非常に大きな要素として登場しています。表紙で前田さんが持つ黄色い薔薇、花言葉は「友情」。またタイトル……『AMI』は本名から取られたと思いますが、フランス語で「友達」という意味でもあります。これはファンの方への親愛への証なのかなと勝手ながら想像しました。

わ~!スゴイ!!そんな深読みまで!! 実は、花で私の気持ちを伝えたくて、そうした“読み方”が狙いでもあったんです。元々お花が好きで花も主役にしたいなと想い、全てのカットで花が写っていて、写真ごとのテーマに沿った花も、花のスタイリストさんと相談して選んだんですよ 。例えば「家族」がテーマの場面では「母への愛」という花言葉の赤いカーネーションを抱いていたりして。各ページに写っている花と、そこでの私の表情や撮られ方を見ていただき、何を伝えたかったのか読み取ってほしいんですよね。

―また、ページまたぎでシンメトリーの構図が登場するなど、写真の配置も相当計算されていますよね。

前はい。わざと写真の向きを同じにしたりと、そうした配置も気を付けました。例えば後半のページに4コママンガみたいに動いているように見えるようなカットがあるんですよ。最初は1枚だけで見せようと思ったのですが、連続したショットにすれば、より意味を持たせられるなぁって。


―脚だけのショットや、前田さんが一切写っていないカットもあったりと、驚きでした。

余白も大切にしたかったんですよ。それに顔以外のパーツや、花だけの写真も入れたいと思ったんです。最後のお花のカット、普通なら驚かれるような写真を使っているのですが、ここに私のこれからの想いが込められているので、ぜひ色々と思いを巡らせていただければいいなと思っています。

―本当に1ページ毎ごとに、深い意味や意志が込められているんですね。

自分で言いますが、メチャクチャこだわっています!写真集=露出していればいい作品!という見方は、ちょっと違うなぁと思っていたんです(笑)。


―とはいえ、初の下着に挑戦など刺激的な面も今作では大きい部分ではあると思います。

そうですね。

男女共に手に取りやすい作品にしたかったのでセクシーさ重視と言うよりは普段の私に近い物を表現したくて下着姿や部屋着などナチュラルにしたいと伝え、本当に素晴らしい衣装を用意して頂きました。自分の内面の全てを曝け出すという意味合いで着た部分もあります。


―なるほど……。ただ、長年の前田さんファン、茂木忍さんがこの写真を見たら、刺激が強すぎてどうにかなるかもしれませんね。

アハハ!茂木ちゃんが見たらどんな反応するんでしょうね。茂木ちゃん、この前、「予約しました!」と連絡をくれたんですよ。嬉しいですね。茂木ちゃんは私がAKB48加入前に出したカレンダーの発売イベントに来てくれて……かれこれ13、4年ぐらいのファンなんですよ。茂木ちゃんがAKB48のオーディションで好きなメンバーは?と聞かれた時に、「前田亜美さん」と即答したとスタッフさんから聞いて、私は「あっちゃん(前田敦子)じゃないの!?」と驚きました(笑)。長年“推し”と言ってくれるのは幸せですよ、本当に。茂木ちゃんの感想、ぜひ聞きたいですね。 


―ここまでコンセプチュアルな内容を徹底していると、事前準備はモチロン、相当撮影にも時間をかけたのでは?

メチャクチャ時間かけましたし、かかりました(笑)。撮影は時間が限られた中でもやはり納得いくまで撮りましたし、撮り終えた後も写真と、色稿?というのもチェックして、ず~っと自分の写真を見続けていましたからね。壁の汚れとかも「これ、修正できますか?」ってチェックを入れたりしていました。今までは「撮られて終わり」だったので、こんなに一冊の本を作るのは大変なんだ!?と、編集担当の方たちの大変さを、身をもって理解しました。


―ここまでくるとセルフプロデュースというよりは、前田亜美責任編集の一冊ですね。

初の作品の上、自分でプロデュースを任された以上、納得いくものに仕上げたかったんですよ。私、性格的に大変なことが続くと「まあ、いいや!」で済ませてしまうタイプで(苦笑)。そうしたダメダメな自分を抑えて一切妥協しなかったからこそ、本当に良いものができたと思っています。なので、「お気に入りの一枚は?」と聞かれたら「全部!」としか答えられません。逆にみなさんが読んだ時、どれがお気に入りのショットになるのか気になります。例えばこの表紙じゃなかったら、どの写真が表紙に合うのかな?って。


―それぞれの感じ方・読み方で楽しんでほしいと。

はい。やはり自分が見る私と他人が見る私では、見た目、性格、印象、全て違うと思うんです。みなさんが見てきた私の姿を重ねていただきながら、それぞれの“前田亜美像”で今作を楽しんでいただきたいんですよ。そもそも全部が私のプロデュースではありつつ、“周りの方の思う私”像も取り入れたくて、妹にも色々写真選びを手伝ってもらいましたからね。しかもこの表紙、妹チョイスなんですよ。この写真が良い!と言われた時、私は正直「これじゃないなぁ~……」と思っていました(笑)。

―サラッと爆弾発言(笑)。

妹としては「亜美は目力があるからそれを活かした方がいいよ。あと書店に並んだ時に目を惹くようなものを選んだ方がいいんじゃない?」と、すごく深く考えた結果、この表紙の写真を選んでくれたんですよ。妹は私がInstagramの写真やTwitterに上げる写真で困っていると「亜美が選ぼうとしているの、ダメ!コッチがイイ!!」とすごくハッキリとアドバイスをくれるんです。確かに、妹チョイスの写真はファンの方から評判が良いんですよ。編集担当の方も私の表紙候補は「う~ん……」という感じだったのに、妹の方は絶賛していましたからね(笑)。


―嬉しくも哀しい話(笑)。この表紙は確かにすごくインパクトありますからね。妹さん、ナイスプロデュースですよ!

ですよね。奥付に妹の名前も入れればよかった(笑)。周りの人が抱く私の印象や良さって全然違うんだなぁと、すごく勉強になりました。


―改めてきっと長年前田さんを応援されている方々が今作を読んだら、帯の篠田麻里子さんのコメントに首を縦に振るほかないと思います。


ウフフ、そうでしょうね。みなさん、今でも7期生の末っ子の印象が強く残っているんでしょうね。それはさっしー(指原莉乃)とか、先輩に会うたびに言われるんですよ、「亜美もそんな大人!?」って(笑)。


―しかも、ここまで赤裸々に自分を曝け出したのは、ファンの方だけでなく、前田さんをよく知る方でも驚くと思いますよ。

そうですよね。今の仕事を始めてからずっと「自分を見て!」より、「周りが幸せなのが一番」というタイプでして。それが良さだよとファンの方に言っていただけていたのですが、そこに甘えすぎて、何も自分の本音を見せずにここまで来たんですよね。良い意味でこの作品を作ったことで吹っ切れ、伝えたいことを全て今作に出しました。その変化を感じ取ってほしいですね。

―25歳という節目を迎え、念願かなって自分の全てをこの一冊に出せた。今作はゴールでもあり、新たなスタートラインになったのでは?

本当にそうですね。私は11歳から芸能活動していることもあって、節目ごとに、その先のことを考えようと母と話し合っているんです。例えばAKB48の活動も20歳までと母と決めていたんです。それである日、将来の話になり、25歳までにこの仕事が上手くいかなかったり、仕事を楽しめていないと思ったら、芸能界を引退しようと決めたんです。そして6月に25歳を迎え、「私は私を楽しめている?」と見つめ直した時、辞めるという選択肢は全然浮かばなかったんですね。『AMI』の発売という機会を通じて今まで人に想いを発信できなかった自分を卒業して、新しい前田亜美の人生がスタートできるような、そんな気持ちがあります。


―現在は舞台女優やモデルだけでなく、今年に入りJAXA関連の仕事を通じてのYouTubeチャンネル開設(『元AKB48の前田亜美がロケットを飛ばしたら。』)など、さらなる世界を広げ続けています。『AMI』発売を皮切りに新・前田亜美は、どんな自分でありたい?


女優・表現者でありたいという軸はありつつ、どんな仕事でも「色んな人に笑顔になってもらいたい」という気持ちが全てに通っていて。それが私の宿命で、そういう人でい続けたいと小さい頃からずっと思って生きているんです。なので、いただくお話はどんなことにも挑戦したいし、全てに全力に向き合い成長しながら活動を通じて人の笑顔を作れたらいいなあというのがこの先の夢であり目標です。ありがたいことに、「節操なく色んなことやっているな」と思われるぐらいに今興味や世界が、広がっている最中で(笑)。けど、そう思ってもらえたら嬉しいですね。世界を広げ続け、その結果、誰かのためになれば一番の幸せですね。


インタビュー・文:田口俊輔


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