買えなくても悔しくないツイッター株の未来

ニューズウィーク日本版 / 2013年11月21日 14時12分

 ツイッターの株価が急騰したのは大方の予想どおり。だが高止まりできるかどうかは、神のみぞ知るだ。誰か大儲けした人間はいるか? もちろん。では買い損ねた人間は悔しがるべきか? 答えはノーだ。

 先週IPO(新規株式公開)を行ったツイッターの公募・売り出し価格は最低でも1株=17ドル。公開当日には26ドルに引き上げられ、入手できるのは一部の幸運な投資家に限られていた。いざ上場されると初値は45.10ドルに跳ね上がり、一般投資家が手を出す隙はなかった。

 この会社のあるべき価値や株価を議論すれば切りがない。それよりも、ツイッターの将来性を見てみよう。米ニュースサイトのビジネス・インサイダーによると、ツイッターの公称アクティブユーザー数は月間2億3200万人で、6億5100万件のアカウントが休眠状態の可能性があるという。

 だとすれば、何としてもユーザー数を増やす必要がある。ツイッター社も、今年は月間のアクティブユーザー数を4億人に増やしたいと言っていた。

 それには、これまでのようなアメリカ市場頼みではやっていけない。ビジネス・インサイダーによれば、今年第2四半期、アメリカの月間アクティブユーザー数は平均4900万人。前年同期比で100万人しか増えていなかった。燎原の火のような成長は、アメリカでは終わったのだ。

日本に商機を求めよ!

 テクノロジー専門ブログのオールシングスDによれば、「今年第3四半期、ツイッターのアクティブユーザー数は前年同期比で39%増えたが、第2四半期の44%増には及ばなかった」。

 全体の売り上げを見ても、ツイッターの成長は鈍化している。今年の売上高の伸びは第1四半期が10.3%、第2四半期が6.9%、第3四半期の成長率が6.13%だ。第4四半期の数字が出る頃までには株を手放したほうがいいかもしれない。昨年も一昨年も、第4四半期はその年の第3四半期に比べて売り上げの伸びは半分に落ち込んでいるのだ。



 では、ツイッターはどこに成長を求めたらいいのか。フランスのSNS調査会社セミオキャストの国別ツイッター利用状況調査が示唆に富む。例えば、世界のツイッター利用者の25%はアメリカだが、11年9〜11月までの間に投稿をしたアカウントの比率では4番目でしかない。

 一昨年のやや古いデータではあるが、実際の利用状況を測るものとして説得力がある。アクティブアカウントを増やすことも、利用されなくなったアカウントを再活性化することも、ツイッターがソーシャルメディアとして魅力あるコンテンツを作り広告媒体としての価値を上げていく上で不可欠の要素だ。

 では、アメリカを上回る利用率を誇るのはどの国か。1位はオランダで日本とスペインが続く。日本語は英語の次にツイッター上でよく使われる言語だ。人口1億2700万人でツイッター好きの日本は同社に必要不可欠な存在かもしれない。

 だが日本にはフェイスブックのほかにも無料通信・通話アプリのLINEなどの競争相手がある。11年にサービス開始したLINEには既に2億3000万人の利用者数がいる。

 もちろん、これまでに名前が出た国以外にも成長市場はあるだろう。例えば、ツイッターはインドで新しい戦略を試している。セミオキャストの調査対象国の中では、利用者数が一番少なかった国だ。

 成熟市場で成長を目指すより、よほど実入りが大きいかもしれない。

[2013.11.19号掲載]
ショーン・ビトカ

ニューズウィーク日本版

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