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アップル株式分割、上昇はいつまで続く?

ニューズウィーク日本版 / 2014年6月10日 16時40分

 アップルは9日、1株を7分の1に分割する株式分割を実施した。これでかつては手が届かないほど高値だった株価が、100ドル以下という理想的な価格帯に落ち着くことになる。

 アップルの株価は分割を発表した4月以降、25%上昇。同時期におけるスタンダード&プアーズ(S&P)500社株価指数の4%の上昇率をはるかに上回っている。

「心理的な側面が大きい」と米ABCニュースは報じた。「アップル社の市場価値は同じでも、1株あたりの値段が下がるという見込みが、これまで高過ぎて手を出そうとしなかった投資家たちを動かした」

 また株式分割により、既存株主の持ち株数は7倍に増えることになるが、数が増えるだけで持ち株の値段自体は変わらない。つまり、株式分割とは株価が上がるということではないのに、なぜ過去6週間でアップル株は値上がったのか?

 株式分割は新規の投資家を呼び込む効果があるようだ。1株500ドルのリスクにかけるのは避けたいが、100ドルぐらいなら試してみようという投資家たちだ。

 こうした新しい投資家たちによる資金の流入で、アップルの価値が上がると既存株主はみる。25%の上昇は、株主たちにとって1000億ドル以上の価値がある。

 分割発表以降の上昇により、アップルの株価は過去最高値100.01ドル(7分割を考慮した値)近くに達した。過去最高を記録したのは、12年にティム・クックCEOが配当を行った直後だった。しかしその後iPhone5の発売が発表されると、390ドルまで落ち込んだ。

 こうした経緯に加えて、先週の開発者会議に対する好意的な反応を考慮すると、アップルの株価は今後数カ月は上昇を続け、9月のiPhone6の発売直前にピークを迎えるだろう。歴史が繰り返されるとするなら、向こう数カ月のうちに記録的な高さになり、その後にある程度の下落をみせる可能性がある。

 推測はさておき、アップルの株主たちが過去6週間で大きく稼いだことは事実だ。

 先週金曜の終値は645.54ドル、週明け月曜に7分割された後は92.22ドルから取引が始まった。

キャメロン・フラー

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