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黒田総裁はインフレ目標から逃げるが、岩田副総裁には逃げ道がない - 池田信夫 エコノMIX異論正論

ニューズウィーク日本版 / 2014年10月8日 19時54分


○岩田参考人 日本の場合、非常にデフレが長くて、デフレマインドがもう定着しておりますので、これを金融政策である程度マイルドなインフレに転換することが必要ですので、今言った中期的のうちの2年は、遅くとも2年では達成できるのではないか、またしなければいけないというふうに思っています。

○御法川委員 達成できなかった場合の責任の所在ということははっきりとさせていかなければいけないと思いますが、それは、職を賭すということですか?

○岩田参考人 やはり最高の責任のとり方は、辞職するということだというふうに認識はしております。



 岩田氏は「遅くとも2年」と国会で明言したのだから、彼が就任した2013年3月20日から2年後の2015年3月20日までに、コアCPIが年率2%上がらなければ辞職するしかない。中央銀行副総裁の言葉は、それぐらい重いものである。黒田総裁は実質的にインフレ目標を撤回し、巧妙に退却戦を始めているが、岩田副総裁には逃げ道がない。出処進退は潔くしていただきたいものだ。

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