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何これ本物!?サッカーの試合でボールを審判に渡すクマ

ニューズウィーク日本版 / 2018年4月18日 16時20分

<凶暴なはずの巨大なハイイログマがサッカーのピッチで見れば見るほどシュールな芸を披露>

ロシアのあるサッカークラブが、サーカスのハイイログマを使って、試合前のボールを審判に渡させるパフォーマンスをおこない、動物保愛護団体から批判されている。動画には、試合前にクマが拍手をし、ボールを審判に手渡す様子が収められている。

クラブがユーチューブに投稿した動画には、怯えたように見えるクマが後足で立つ姿が映っている。調教師に芸を仕込まれたこのクマには、黒い革ひもの口輪がつけられていた。

このクマがパフォーマンスを披露したのは、ロシア3部リーグの「マシュクKMV」対「FCアングシト・ナズラン」の試合前。動画を見ると、クマは観衆に向かって拍手をしたあと、試合に使うボールを審判に手渡す。



W杯の開会式にも出演?

アングシトがフェイスブックページに書いた説明によれば、このクマ、「ティム」は、6月14日に開幕する2018年FIFAワールドカップの開会式にも登場するという。

ただし国際サッカー連盟(FIFA)はこれを否定している。

動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」は、このクマのパフォーマンスを「非人道的」とし、クラブを「時代遅れ」と非難した。

「囚われの身のクマの奴隷にサッカーボールを運ばせる行為は、非人道的で時代遅れなうえ、危険だ」とアレンは批判した。「クマはロシアの象徴とされる動物だ。ロシアの人々が、思いやりと国家的プライドを示し、クマの虐待をやめることを期待する」

動物愛護団体「フォー・ポーズ(Four Paws)」イギリス支部のディレクター、ブライアン・ダ・カルも、アングシトを批判した。「これが面白い人もいるのか。虐待に楽しいことなど一切ない」



「クマは野生動物であり、その欲求は種に固有で複雑なものだ」とカルは続ける。「鎖につながれ、口輪をはめられ、騒々しい大観衆の前で不自然な芸をさせられるのは途方もないストレスで、心理的にも身体的にもはかりしれない影響がある」


これが本来の姿(米イエローストーン国立公園のハイイログマ) Jim Urquhart-REUTERS

ソーシャルメディアでも批判が圧倒。あるツイッター・ユーザーは、「ロシアのサッカーの試合でおこなわれたクマの芸は、非人道的で許しがたい。吐き気がする」と書いている。別のユーザーもこうコメントした。「クマは森に属する生きものであって、ロシアのサッカー場の娯楽物ではない」

(翻訳:ガリレオ)



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トム・ロディー

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