IKEA(イケア)でかくれんぼしてはいけません! ついに警察出動の騒ぎに

ニューズウィーク日本版 / 2019年9月25日 19時0分

<家具量販店IKEAでかくれんぼするという遊びが欧州で流行。スコットランドで3000人規模の「かくれんぼ」が計画され、警察が出動する騒ぎに......>

スコットランドのイケアで3000人がかくれんぼ!?

日本でも人気のスウェーデンの家具量販店IKEA(イケア)。大抵の店舗は郊外にあってかなり広く、迷子になりそうな経験をした人もいるのではないだろうか。この巨大な店舗を生かし、「かくれんぼ」をするという迷惑な遊びが欧州で流行っているという。そして英スコットランドのグラスゴー店でこのほど、3000人規模の「かくれんぼ」が計画され、警察が出動する騒ぎがあった。

スコットランド地元紙スコッツマンによると、このかくれんぼは、フェイスブック上で企画・告知された。フェイスブックの投稿から判断して、3000人ほどが集まると見られていたという。土曜の午後3時に始まる予定だった。しかし一部の人は、グラスゴー店が企画した公式なかくれんぼだと勘違いして、店舗に問い合わせた。このためかくれんぼの計画が明らかになり、店側が警察に通報したもようだ。

スコットランド警察はグラスゴー店に警官を5人派遣し、警戒に当たった。明らかに買い物目的でない来店者は、入店を許されなかったという。

第1回かくれんぼはイケアが全面的にサポート

イケアでのかくれんぼはもともと、ベルギーで2014年に始まった。地元の人気ブロガー、エリーゼ・デ・リックさんが、「30歳の誕生日を迎える前にやりたいこと30」の1つとして企画した。友達と遊ぶためにフェイスブックのイベントを立ち上げたところ、すぐに数千人規模の人が集まってしまった、とデ・リックさんは2015年3月、米ABCニュースに話していた。

デ・リックさんはさらに、このイベントを知ったイケアが、手伝いたいと連絡してきたことを明かした。イベントを支援するにあたり、安全を確保するために人員を増やすなど、イケアは経費をかける必要があった。しかしデ・リックさんによると、イケア側は宣伝になると判断したようだ。

イケア・ベルギーの広報担当者はABCニュースに対し、イベントは非常にうまくいったと話し、「私たちは、彼女(デ・リックさん)や、参加した数千人の夢を叶えてあげたかったんです。でもあれは特別で、1回きりのイベントでした」と説明した。



安全を確保できない

ところが、このイベントはすぐに欧州の他の地域へと広まっていった。オランダでは、アイントホーフェンで3万2000人、アムステルダムで1万9000人、ユトレヒトで1万2000人という規模でそれぞれの店舗でのかくれんぼが行われたと見られている。

そして2015年、規模が大きくなりすぎて放っておけなくなったイケアは、公式にかくれんぼ禁止の意向を打ち出した。英ガーディアン紙によると、イケア側はソーシャルメディアにあるイケアでのかくれんぼを企画するページに連絡し、「他でやってほしい」と丁寧にお願いしたという。イケア・オランダの広報担当者はABCニュースに対し、「99%の人は理解してくれた」と話した。

イケアとしては楽しみは邪魔したくないものの、「安全第一」のための措置だという。イケアに行ったことがある人なら分かると思うが、店内は巨大な倉庫とも言える。荷物が崩れたら命を落としかねない。

「一般的に、遊び好きなお客様が友達や家族と一緒に楽しみたいという気持ちはいいことだと思います。ただ、このかくれんぼの現象は、参加している人や他のお客様、従業員の安全をもはや当社では保証できないほどの大きさになってしまいました」とイケアの広報担当者はガーディアンに説明した。

オーストラリアでも同様に、過去にかくれんぼが企画されたが、イケアは禁止の意向を表明している。地元紙シドニー・モーニング・ヘラルドが2015年に報じた内容によると、シドニー郊外テンピーにある店舗で3万人がフェイスブック上でかくれんぼに参加を表明。しかしオランダの時と同様に、買い物客と従業員の安全を確保できないとの理由から、イケアは「他でやってほしい」との声明を発表した。



Ikea to shoppers: Stop playing hide and seek


松丸さとみ

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