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ムラヨシマサユキさんが手軽な材料でつくる果物のお菓子

NHKテキストビュー / 2021年10月23日 17時0分

2年半もの長期にわたり、『きょうの料理ビギナーズ』にて連載した「ムラヨシフルーツパーラー」が書籍化! 発売を記念して、ムラヨシさんにインタビューしました。

* * *


■ムラヨシフルーツパーラーの原点

―2年半続いた連載をまとめた書籍が発売されましたね!
ムラヨシ 連載が終了したのは寂しいけれど、大好きな連載だったので一冊にまとめることができて、本当にうれしいです。
―“フルーツパーラー”って懐かしい響きですが、思い出のお菓子はありますか?
ムラヨシ 先月号の最終回で紹介した「いちじくかん」は、僕の生まれ故郷・新潟の銘菓「いちじく羊羹(ようかん)」を洋風にアレンジしたものなんです。「いちじく羊羹」は、いちじくをジャムみたいにドロリと煮込んで、寒天で固めた甘い羊羹なんですが、子どものころに初めて食べたときは衝撃でした。それまで、いちじくって、庭の木からもいできて、そのまま生で食べるものだったんです、僕にとっては。それが、「えっ。これいちじくなの? 煮るとこんな香りがするんだ、味も変わるんだ! 加工するとこんなに変わって、生とはまた違う一面が見えるんだ」と、すごく印象に残っていたんですね。
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―お菓子に加工したフルーツとの出合いだったわけですね。
ムラヨシ 今考えると、この経験がムラヨシフルーツパーラーの原点かもしれないですね。だからこそ連載の最後の締めくくりに選んだのだと思います。

■フルーツの新しい顔が見えたら

―書籍の内容をチラッと教えてください。
ムラヨシ 連載では、とにかく季節に沿うことを意識しました。フルーツが旬でいちばんおいしいときに、気軽にお菓子にしてもらいたいから、できるだけつくりやすいお菓子の提案を心がけました。書籍においては、連載のお菓子より難易度を上げたレシピも入れて、緩急のグラデーションをつけました。ふだんはつくらないかもしれないけれども、たまにはつくってみたい、ちょっと憧れ的なお菓子も新撮りで何品か収載しています。
―どれも映えるし、おいしそうですね。タルトタタンがとても新鮮だったんですが、つくり方が変わってますよね。
ムラヨシ フランス菓子の伝統的なレシピとは、ちょっと違います。僕のタルトタタンは、日本のりんご向きのつくり方なんですね。ヨーロッパのりんごは水分が少なくて、堅くて酸っぱい。砂糖を添加して焼いたり煮込んだりすることで、堅さも甘さもちょうどよくなって、おいしくなる。でも日本のりんごは水分がたっぷりで甘みも強い。ちょっと火を入れるだけでグジャッと柔らかくなって、生で食べる味を超えられないんですね。それで僕は、でき上がりのゴールが一緒だったら、りんごに合わせた調理がいいと思ったんです。まずりんごを素焼きにして、表面を焼き固めて水分をとばす工程を入れました。このひと手間で、りんご本来の味は生かして食感も損わず、伝統的なタルトタタンと同じ味に仕上げることができます。そして素焼きをすることで、生では味わえない凝縮した風味も堪能できるんですね。フルーツは、生でそのまま食べるのがおいしいじゃないですか。それをあえてお菓子にするのなら、さらに何かひと工夫を加えることで、フルーツの新しい顔が見えたらいいなと思うんです。これはどのレシピにもいえることですが、生で食べるよりおいしくないなんてことに決してならないように、また違うおいしさの一面が出るようにと考えました。
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―ムラヨシさんの創意工夫がギュッと詰まった一冊なんですね。フルーツそのまま派の人にも、ぜひチャレンジしてほしいですね!
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2021年10月号より

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