「必死になってやっている」被災者がみた若者ボランティアの姿

ニコニコニュース / 2012年1月3日 16時38分

ボランティアのための募金活動を行う三浦さん

 東日本大震災2日後に、がれきの風景が広がるなか自らが経営するガソリンスタンドを再開した人がいる。宮城県南三陸町の歌津地区の三浦文一さんだ。震災から9ヶ月たった現在も、地域住民やボランティアの支援など復興に向け精力的に活動している。その原動力の影には「若者ボランティアの姿」があった。

 歌津地区は、津波や地震によって全建物の55%にあたる780戸が被災したことが南三陸町の調査で判明している。同地区でガソリンスタンドを経営している三浦さんは、震災から2日後の3月13日に店を再開。ガソリンスタンドの建物が崩壊し、電気やガスなどのインフラも復旧していない状況にもかかわらず、手動のポンプを使いガソリンを給油し続けた。あたり一面はがれきだらけ。6人いた従業員は全員辞めた。自宅も被災し、仙台市から車で3時間かけてガソリンスタンドに通う日々もあった。それでも、「志があれば必ず復興できる」と店は決してやめなかった。

「あの頃は目が血走って、とにかく明日がみえない時だった。そこで、もがき苦しんで。店だってやられたし。でも今は見えている。一番したいことはこの町を本当に真から復興したいことだなぁ」

と震災直後の様子を振り返る。骨組みだけが残り、がれきで埋まっていたガソリンスタンドの建物は、現在では新しく建て替えられ、洗車場も再稼働している。建物の看板には、「三浦石油」の文字が大きく描かれていた。

 12月下旬、町に復興の光が灯った。ガソリンスタンドから車で約5分の伊里前地区で仮設の商店街「伊里前福幸商店街」が13日、オープンした。スーパーや魚屋など食料品店のほか、衣料品店や理容室など7店舗が立ち並び、あたり一帯が店の明かりで包み込まれている。

「うれしいね。街並みに真っ暗いときにうちの店だけがポツンと明かりがあるより、集落全体に明かりがついて。そこに生活の匂いが出てくるというのは最高にいいね。ようやく現実になった。町の再興を夢見て、夢見て・・・」

■ニックネームは「歌津の鈴木宗男」

 三浦さんもまた新たな一歩を踏み出す。仮設住宅で生活を送る住民に向けて1月中には近所に銭湯をオープンするという。

「仮設住宅の風呂は狭くて、足も膝も曲げてでしか入れない。週に1回くらいゆっくり浸かってもらいたい」

 銭湯だけではない。仮設住宅へ畳を配るためにも動く。整体師の資格を所有していることから、南三陸町に支援のため訪れたボランティアへのマッサージも定期的に施している。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
ニコニコニュース

トピックスRSS

ランキング