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“バベルの塔”が建てられた理由は洪水対策だった! 旧約聖書に書かれていないユダヤ教の伝承から、驚くべきヒミツを解説してみた

ニコニコニュース / 2023年10月2日 13時0分

 今回紹介するニコニコ動画は、ミステリアスdeゆっくりさんが投稿した『【あまり語られない】バベルの塔が建てられた本当の理由【ゆっくり解説】』という動画。音声読み上げソフトを使用して、バベルの塔の建設理由について解説していきます。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

実はバベルの塔には旧約聖書には書かれていない、隠された建造理由がありました。ユダヤ教の口伝や伝承を紐解きそれらを解説していきます。


バベルの塔はなぜ建てられたのか?

“バベルの塔”が建てられた理由は洪水対策だった! 旧約聖書に書かれていないユダヤ教の伝承から、驚くべきヒミツを解説してみた

魔理沙:
 バベルの塔とは旧約聖書の創世記に出てくる物語です。天地創造アダムとイブ、失楽園、カインとアベル、ノアの箱舟ときてその次がバベルの塔です。旧約聖書中のバベルの塔の逸話は大変短い。だからここで全文を読み上げます。

 「全地は同じ発音、同じ言葉であった。時に人々は東に移り、シナルの地に平野を得て、そこに住んだ。彼らは互いに言った「さあ、れんがを造ってよく焼こう」。

 こうして彼らは石の代わりに、れんがを得、しっくいの代わりに、アスファルトを得た。彼らはまた言った。「さあ、町と塔を建てて、その頂を天に届かせよう」。そしてわれわれは名を上げて全地のおもてに散るのを免れよう。時に主を下って、人の子たちの建てる町と塔とを見て、言われた。

  「民は一つで、みな同じ言葉である。彼らはすでにこの事をしはじめた。彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろう。さあ、われわれは下って行ってそこで彼らの言葉を乱し互いに言葉が通じないようにしよう」。こうして主が彼らをそこから全地のおもてに散らされたので彼らは町を建てるのをやめた。これによってその町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を乱されたからである。主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた。」

 以上です。どうでした?

霊夢:
 すごくあっさりしていますね。もっとドラマチックな話とばかり思ってましたが。

“バベルの塔”が建てられた理由は洪水対策だった! 旧約聖書に書かれていないユダヤ教の伝承から、驚くべきヒミツを解説してみた

魔理沙:
 そこら辺は、聖書自体がそんな感じですからね。現代の映画や小説とは違いますからね。ところで気づきましたか? 旧約聖書内でのバベルの塔の逸話は、一般的に流布している話とは少しばかり違っている箇所があります。塔が崩されていない。人々は建設を止めただけです。

霊夢:
 本当だ。誰が最初に塔が崩れたって言い出したんですか?

魔理沙:
 誰が最初に言い出したのかはわかりませんが、だいたい紀元前2世紀頃には文献に登場しています。旧約聖書偽典のヨベル書やシビュラの託宣などがそれです。おそらくユダヤ教徒内でそういう伝承が残されていたのでしょう。一般的に言われている旧約聖書は、元々ユダヤ教の聖書「タナハ」を翻訳したものですからね。ラビ達の膨大な口伝や注釈書があります。

 仏典にしろ論語にしろ、この手の文章というのはすごくシンプルに書かれています。だから注釈も含めて読まないと深く理解することはできません。

霊夢:
 ラビってなんですか?

“バベルの塔”が建てられた理由は洪水対策だった! 旧約聖書に書かれていないユダヤ教の伝承から、驚くべきヒミツを解説してみた

魔理沙:
 ユダヤ教の宗教指導者兼学舎みたいな感じです。ユダヤ教徒は聖書を学ぶ時、彼らの信仰を仰ぎます。書物だけでは信仰は完成しません。さて、以上のようにバベルの塔の建設理由について聖書は多く語りません。ひどく淡白です。しかし聖書とは別に口伝やラビの注釈がその穴を埋めています。

 紀元前一世紀にフラウィウス・ヨセフスという人物によってユダヤ古代詩という歴史書が書かれました。当時はまだキリスト教がローマの国教になる前で、ユダヤ人はローマ人やギリシャ人達から歴史が浅いといわれてバカにされてたんです。また当時すでに反ユダヤ感情もあって宗教などをひどく誤解されていました。

 そこでヨセフスは、そこら辺を訂正する意味も含めて、天地創造からユダヤ戦争まで網羅したこの歴史書を完成させました。結果この本は、ヨーロッパのキリスト教徒や知識人に聖書の次に読まれた書物であるらしいです。もちろんバベルの塔についても聖書以上に詳しく書かれています。

 実の所、バベルの塔が崩壊したという知識も多くの人はこの本から仕入れた知識だと思います。
 さて本題に戻ります。バベルの塔は「人々がおごり高ぶった結果」建てられたと言われています。それは正しいかもしれませんが動機の説明としては不十分です。人間達にはもう一つ、何が何でもやらなくてはいけない事がありました。そして、それはバベルの塔の前の章を読むと自ずと判明します。

霊夢:
 バベルの塔の前の章というと確か、ノアの箱舟?

魔理沙:
 そうです。大洪水です。これが理由です。バベルの塔は洪水対策でした。いつ再び大洪水が来てもいいように建てられました。

霊夢:
 なるほどですね。でもそうすると神様も酷ですよね。いくら天高く自分の所に迫っていたとはいえ単なる洪水対策の建物を壊しちゃうんですから。今で言ったらスーパー堤防を気に食わないと言って壊すようなもんですよね。

魔理沙:
 旧約聖書内の逸話とラビの伝承では食い違う点がもう一つあります。ラビの伝承によると、バベルの塔は完成していたらしいです。きちんと頂上まで出来上がっています。

霊夢:
 という事は、出来上がるまで神様は待っててくれたんですね。人間達の努力が文字通り水の泡ですよね。

魔理沙:
 人間達は塔が完成したのち、ある事をしました。それが神の怒りに触れたんです。

霊夢:
 何をしたんですか?

“バベルの塔”が建てられた理由は洪水対策だった! 旧約聖書に書かれていないユダヤ教の伝承から、驚くべきヒミツを解説してみた

魔理沙:
 塔の上に像を建てたんです。そしてその像は剣を持っていました。分かりますか。神を威嚇しているんです。

 再びヨセフスのユダヤ古代誌に戻るとこの間の逸話をドラマチックに伝えています。神に対してこのような思いあがった侮辱的な行為に出るよう扇動したのはニムロドという人物でした。彼はノアのひ孫で世界初の王でした。そしてその版図にはバベルの地も含まれていました。彼は生まれながらの反逆者かもしれません。その名は「我らは反逆する」という意味ですからね。

 彼は人々を説得し、自分たちの繁栄は神のおかげなどではなく自分たちの剛勇であることを納得させました。そして彼らは神の恐れから解き放つ唯一の方法は、己自身の力に頼らせることだと考えました。

 ニムロドは言いました。「もし神が再び地を洪水で覆うなら、その時は俺が神に復讐してやる」と。水が達しないような高い塔を建て父祖の復讐をするつもりでした。人々の中には天の国で神と戦ってやると息巻いている者までいました。天に矢を打てば血が滴り落ちるはずだと考える者もいました。だから神は怒り、塔を崩壊しました。

霊夢:
 めちゃくちゃじゃないですか?

魔理沙:
 あとはご存知の通り、人間は言語がバラバラになる罰を受けるわけですがそれだけじゃありません。とある伝承によるとバベルの塔の建設者の三分の一は、悪魔のような化け物に変身させられ、三つの並行世界に追放されたという。おそらくニムロドに感化され、特に熱心な神の反逆者となった者達でしょうね。

霊夢:
 そんな理由があったんですね。そりゃ神も怒るはずですよね。

“バベルの塔”が建てられた理由は洪水対策だった! 旧約聖書に書かれていないユダヤ教の伝承から、驚くべきヒミツを解説してみた

魔理沙:
 でも大洪水を起こしたのもまた神ですからね。ニムロドの気持ちもわからないでもありません。しかしバベルの塔までは建てる必要はなかったかもしれません。もしかしたらニムロドは知らなかったのかもしれませんが、神はノアと契約を交わし二度と洪水を起こさないと誓っていましたからね。

 バベルの塔の建設理由は、洪水対策でした。しかし、人間は神の逆鱗に触れてしまいバベルの塔は崩壊してしまいました。このバベルの塔の建設理由、そして崩壊までがスッキリと分かりました。

▼動画をノーカットで楽しみたい方は
こちらから視聴できます▼

『【あまり語られない】バベルの塔が建てられた本当の理由【ゆっくり解説】』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm37655984

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