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『さくら』北村匠海×小松菜奈×吉沢亮 西加奈子の傑作小説を映画化

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年11月14日 13時0分

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第934回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、11月13日から公開の『さくら』をご紹介します。

『さくら』

ありふれた家族の、きれいごとじゃない物語

2015年に「サラバ!」で直木賞を受賞。いまや日本を代表する小説家のひとりとなった西加奈子が、デビュー作「あおい」の次に発表した「さくら」が映画化されました。

一家のヒーロー的存在だった長男の交通事故をきっかけに運命が大きく変わって行く長谷川家の人々を描いた、家族の物語です。

『さくら』

『さくら』のあらすじ

音信不通だった父が、2年ぶりに家に帰って来るという知らせを受け、長谷川家の次男・薫は年末に実家へと向かった。

母のつぼみ、父の昭夫、妹の美貴、愛犬のサクラと久しぶりに再会するが、そこには兄の一(ハジメ)の姿はない。兄は薫にとって、幼いころからヒーローのような存在だったが、ハジメは2年前に他界したのだった。

ハジメの死をきっかけにバラバラになってしまった家族をつなぎ止めるかのように、薫は幼いころの記憶を想い返して行く。

美貴の誕生、サクラとの出会い、引っ越し、初めての恋と失恋。やがて、壊れかけた家族をもう一度つなぐ奇跡のような出来事が、大晦日に訪れようとしていた……。

『さくら』

『さくら』のみどころ

長谷川家の兄弟妹役では、主役クラスの若手俳優たちによる共演が実現しました。

ストーリーテラーの役割も担う次男・薫役の北村匠海、自由奔放な末っ子・美貴役の小松菜奈、そして家族のなかでも学校でも人気者の長男・一(ハジメ)役に吉沢亮。若者たちの変わりゆく苦悩を、三者三様に体現。その繊細な演技が光っています。

また彼らの両親を演じるのは、日本映画界に欠かせない俳優である寺島しのぶと永瀬正敏。存在感ある演技で、作品に華を添えています。

そして忘れてはならないのが、タイトルにもなっている長谷川家の愛犬“サクラ”。どんなときにも家族を見守っている眼差しやリアクションに、抱きしめたくなるほどの愛おしさを覚える人も多いことでしょう。

『さくら』

劇中で起こるひとつひとつの出来事が、心にずっしりと突き刺さって来る。そんな西加奈子の世界観を映像にしたのは、矢崎仁司監督。

人間の複雑な心情を丹念に映し出すことに長けた矢崎監督の持ち味が見事に発揮された、詩情豊かな作品となりました。

絶望のなかに希望を紡ぐ家族の物語。その深い愛と温かさに触れてみて。

『さくら』

<作品情報>

『さくら』

2020年11月13日(金)から全国公開
原作:西加奈子「さくら」(小学館刊)
監督:矢崎仁司
脚本:朝西真砂
音楽:アダム・ジョージ
主題歌:東京事変「青のID」(EMI Records/ユニバーサルミュージック)
出演:北村匠海、小松菜奈、吉沢亮、小林由依(欅坂46)、水谷果穂、山谷花純、加藤雅也、趙珉和、寺島しのぶ、永瀬正敏
(C)西加奈子/小学館 (C)2020「さくら」製作委員会
公式サイト https://sakura-movie.jp/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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