騒音・防音対策のスペシャリストが伝授する、個人的にできる「騒音対策」
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年7月22日 11時35分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」に騒音対策を手がける企業、株式会社静科の代表取締役の高橋俊二が出演。ホールやスタジオで活躍する音響用商品について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。7月12日(月)~7月16日(金)のゲストは騒音対策を手がける企業、株式会社静科の代表取締役の高橋俊二。4日目は、自社の音響用商品について—
黒木)騒音対策を手がける会社「静科」ですが、その一方で、いい音を聴かせる環境づくりもされています。いい音を聴かせる環境づくりにはコツがあるのですか?
高橋)私たちの商品のなかに、音響用のブランドの商品があるのですが、音楽に必要なのは基本的に吸音です。音をどれだけ吸わせてあげて、本来持っている音に近いか、収録できる演出をできるかというところがポイントになると思います。
黒木)音を吸音。
高橋)外ですと、いろいろな雑味の音、ノイズがありますので、歌うまたは演技する際に口から発せられる音が綺麗に録りにくいのです。ノイズなどの雑味をとることによって、綺麗に録ることができるのです。
黒木)音を吸収すると伺うと、音が消えてしまうのではないかなという気持ちになってしまいます。そうではないのですね。
高橋)厳密に言うと、そういうことです。音を吸わせるということは、雑音を取ってしまうということです。同時に人の声も近くで聞くより、吸音されているところで録ると、響きがなくなるので、カラオケで言うと、エコーがなくなる状態になります。音のエネルギーは小さくなっているような印象を受けると思いますし、実際に小さくなっているとは思います。
黒木)そうなのですね。音楽スタジオ、ライブハウス、映画館など、音響空間を演出するために、そういうところに力を注いでいらっしゃるのですか?
高橋)そうですね。工業系のブランドと音響用のブランド、内装オフィス系のブランドの3ブランドが当社にあるのですが、音楽に関しましては、スタジオや映画館、またコンサートができるようなホールでも、私たちの商品は活躍しています。
黒木)資料を読ませていただくと、熱や電磁波なども防御しますし、毒性の強いホルムアルデヒトの無害化の効果も加えてあり、厚さや重さを従来の3分の1に減らしてあるということです。
高橋)当社のパネルが音を吸ったり、遮断するだけではなく、プラスアルファの付加価値。身体に害がなく、断熱効果がある。また、調湿効果と言いまして、湿度調整もできます。1枚で何役もおいしい効果があるパネルになっています。
黒木)身体に優しいというのはいいですよね。これから窓を開ける機会が増えますので、気になりますよね。個人的にできる騒音対策はあるのでしょうか?
高橋)入って来る音を響かないようにする「吸音材」というものがあります。吸音材を部屋に置いてあげると、外から入って来た音が、部屋のなかで響かなくなるので、多少静かになります。
黒木)それは立てるパネルのようなものですか?
高橋)壁掛けタイプもあります。いまの家は住宅の技術も上がって、密閉度が高くなっているので、響きやすい環境です。空気が逃げないので、音の逃げ場がないのです。入って来て音が響くので、そういうところに音を吸ってあげるものを置いてあげると、響きが軽減できます。
黒木)個人でオーダーメイドもできてしまうということですね。
高橋)DIYが得意な方でしたら、ご自分で購入されて、好きな形で好きなところに付けられるという手軽さも受けているところではあると思います。
高橋俊二(たかはし・しゅんじ)/ 株式会社静科 代表取締役
■騒音・防音対策を手がけるスペシャリスト企業「株式会社 静科」。
■特許技術によって開発された薄型軽量の防音素材「一人静(ひとりしずか)」を活用し、顧客の環境・目的に応じたオーダーメイド製品を作成。
■これまでに「土木学会・環境賞」「発明大賞本章」などを数々の賞を受賞している。
■導入されている顧客は 工場からオフィス・一般家庭まで幅広い。
■もともとは高橋俊二さんの父・邦雄氏が創立した鉄道車両の床材などを製造する企業だったが、社会に持続的に貢献できる製品を開発したいとの思いから、騒音対策製品を開発。新しい独自の遮音材「一人静」の開発に成功。セラミックを染み込ませた紙製のハニカムに発泡材を封入し、高い遮音性を実現した。
■2代目社長の高橋俊二さんは17歳のときに高校を中退。有名歌手の付き人となり、テレビ・舞台などを経験したのち、30歳で引退を決意。
■美容業界などを経験した後、家業を手伝うようになり、株式会社静科に入社。従来の取引先や営業手法の見直しなど、経営手腕を発揮し、売上を20倍に伸ばした。
■現在は2代目社長に就任。アスリートやスポーツチームのスポンサーになったり、聴導犬育成費用の支援を行うなど、社会貢献活動も積極的に行っている。
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