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東京都医師会会長・尾﨑治夫 ~人流が変わらないのに感染者数が減少しているのは「若者の意識の変化」から

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年9月20日 11時20分

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東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が9月13日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルス感染症の現状と今後の対策について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

新型コロナウイルス感染症の現状、これからの対策について

飯田浩司アナウンサー)まずは最近の感染状況について、新規陽性者数が落ち着いて来たようにも見えるのですが、どうご覧になっていますか?

尾﨑)数字に関しては、明らかに減って来ています。私はお盆の影響で、一時的に減ったのかなと心配していたのですけれど、傾向として新規感染者数は減っています。ただ、重症者が減っていないということが気がかりです。

人流は変わらないが、外出しても「飲みに行かない、食事に行かない」~新規陽性者数の減少につながっている

飯田)感染者が減って来た要因というのは、どういうことが考えられますか?

尾﨑)1つはワクチンの効果が出ているのだと思います。紆余曲折ありましたが、接種がかなり進んでいまして、9月中には40代や50代に関しても、40代で58%、50代で68%の方が2回接種を終えるようなスピードで進んでいるということです。

飯田)ワクチン接種が進んでいる。

尾﨑)いまは家庭内感染が非常に多いので、家庭内に感染者が出ると、一家全滅になっているところが多いのです。身近な例を見て、若い方も含め、家族の方みんながわかって来ていますので、さすがに若い方も気を付けるようになったというのが要因の1つだと思います。人流は変わらないのですが、飲みには行かない、食事には行かない。外出してもそのまま帰るという方が増えていますので、そこが変わって来たのだと思います。

病床のひっ迫は変わらない~重症化させないということが大切

飯田)一方で、病床のひっ迫具合はそれほど変わっていないのだという話がありました。いまも危険な状況が続いているという理解でいいでしょうか?

尾﨑)新規感染者が減っても、2~3週間経たないと重症者は減って行きませんので、これからだと思います。いま大事なことは、重症化させないということです。軽症者であれば抗体カクテル療法、中等症であれば十分な酸素と、薬の治療がきちんとできる、そういう病床なり臨時病床を確保することが重症化を防ぐ道だと思います。

新行市佳アナウンサー、尾﨑治夫氏、飯田浩司アナウンサー

ワクチンは重症化を防ぎ、自分の命を守る

飯田)現場をご覧になっていて、重症化してしまっている患者さんには、ワクチン未接種の方が多いのですか?

尾﨑)そうですね。いま、「デルタ株にはワクチンがあまり効かないのではないか」と言われていますが、その話は分けて考えなくてはならないと思います。確かに「感染を予防する」という意味では、従来株に比べると効かなくなっていて、6割~7割の効果なのですけれども、重症化しないという意味では9割以上の効果があります。

飯田)重症化は防げる。

尾﨑)ワクチンを打っている方は、ほとんど重症化しません。ただ、高齢者や免疫が不完全な方で、抗体や免疫が十分できていないような方がいるのは事実だと思います。

飯田)ワクチンは特に、重症化予防に対して有用だということですね。

尾﨑)そうですね。自分の命を守るという意味では大変有用な、重要な武器だと思います。

若い人のワクチン接種希望者も増えている

飯田)会長は会見のなかで、「1人ひとりに行動を見直して欲しい。100年に1度のパンデミックを自分のこととして」というお話がありました。呼びかけの手ごたえはいかがですか?

尾﨑)身近なお友達を見て、つらそうだし、「単なる風邪とは違う」ということを若い方も認識しています。そういう意味では、コロナ感染症に対する考え方が変わって来ています。若い人のワクチン接種希望者も大変増えています。

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