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葉加瀬太郎 芸大に入って聴いたセックス・ピストルズに衝撃を受ける

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年9月28日 11時55分

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黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(9月21日放送)にヴァイオリニストの葉加瀬太郎が出演。自身の音楽のルーツについて語った。

葉加瀬太郎

葉加瀬太郎

黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。9月20日(月)~9月24日(金)のゲストはヴァイオリニストの葉加瀬太郎。2日目は、影響を受けた音楽のルーツについて—

黒木)8月18日にリリースされましたアルバム『SONGBOOK』に収録されている、あまりにも有名な『エトピリカ』、この曲も「情熱大陸」の……。

葉加瀬)エンディングのテーマで使っていただいています。

黒木)そのあとに「情熱大陸」のテーマ曲をおつくりになったのですね。

葉加瀬)あの番組の収録をしているときにつくっている曲だったのです。この曲ができる過程を番組クルーが撮影していたのです。

黒木)その最中の取材だったのですね。

葉加瀬)そうなのです。プロデューサーの方から、「この曲をエンディングテーマに使いたい」とお話をいただいて、「どうぞどうぞ」と。「でしたら、ついでにと言っては何ですが、オープニングのテーマもつくっていただけませんか」と言われてつくったのが「情熱大陸」なのです。

黒木)ついでに、というのもすごいですね。

葉加瀬)そのころはオープニングの曲がなかったのです。オープニングの音楽のアタックがなく番組がスタートしていて、「そこに30秒くらいのアタックをつくってくれませんか」と言われました。納期が1週間後だったので、既存の、自分がライブで演奏していたある曲のAパートと、別の曲のBパートをくっつけて、テンポだけ合わせて30秒にして納品したのが「情熱大陸」です。

葉加瀬太郎『SONGBOOK』

葉加瀬太郎『SONGBOOK』

黒木)10歳のときにサンタさんが音楽辞典をプレゼントされたということですが。

葉加瀬)2000ページくらいあるやつです。辞書ですから引くものなのですけど、クラシック音楽が好きだったので、「あ行」からページをめくって読んでいました。作曲家のことも作品のことも、そして楽器のこと、音楽史、理論のことも全部書いてあったので、それで西洋クラシック音楽に興味を持ってハマって行きました

黒木)音楽家の人生にも興味を持って、音楽そのものではなくて、つくった人たち。そのなかにブラームスがいたと。

葉加瀬)ブラームスさんは15歳のときに恋をして以来、浮気をしていません。

黒木)一途ですね。

葉加瀬)彼は裏切らないのですよね。

黒木)どんな風に?

葉加瀬)ジメジメしていますね。

黒木)ジメジメ?

葉加瀬)ジメジメしていて理屈っぽくて、頑固者で。飾りっ気がなくて、でも愛に溢れているという感じですかね。残っている記録を読むと、とにかく人付き合いが悪い、パーティが大嫌い。64歳で亡くなるまで、ずっと独身でした。でも26歳のときに、自分の師匠シューマンの奥さんのクララというに恋をして、ずっと愛を捧げたのです。

黒木)シューマンの奥さんに恋をしたの。

葉加瀬)そのころは美形のイケメンピアニストとしてデビューしていたのですね。「クララだけを愛していた」というのが通説になっていますけど、恋多き人だったとも言われています。結局、結婚はしませんでした。彼女への愛を貫き通したのだと思います。そんなところも大好きですね。

黒木)それで東京芸大に進学されたことで、人生におけるターニングポイントというか。

葉加瀬)東京芸大は音楽学部と通り一本隔てて、美術学部があるのですけど、美校生にはとんでもないやつがたくさんいるのですよ

黒木)そうなのですね。

葉加瀬)それまで会ったことのない人たちでした。

黒木)そこでクラシック以外の音楽もたくさん聴かれたと。

葉加瀬)新入生歓迎祭みたいなのがあったのですが、そこでセックス・ピストルズのコピーバンドを彫刻家たちがやっていて、それに打ちのめされました。パンクロックですね。クラシックからいちばん遠い世界だと思うのですけれど、音楽に対する価値観が「ガラリ」と変わりました。そればでビートルズも聴いていなかったので、18歳からはポップス、ロックス、ジャズという、いままで自分が体験して来なかった音楽に没頭しました。

黒木)それがいまの葉加瀬さんをつくったと言っても、過言ではないかも知れませんね。

葉加瀬)ヨーロッパなど行く、リンゴだとしても、ロックだったりポップスだったりジャズだったりフォークソングだったり、それらがすべてベートーヴェンやバッハなどの大きな幹につながっているという感覚で、彼らは聴けているのです。日本人はそこが足りない気がします。

葉加瀬太郎(はかせ・たろう) / ヴァイオリニスト

■1968年1月23日 大阪府生まれ。
■1990年、KRYZLER&KOMPANYのヴァイオリニストとしてデビュー。セリーヌ・ディオンとの共演で世界的存在となる。
■1996年、KRYZLER&KOMPANYを解散後、ソロ活動を開始。
■2002年、自身が音楽総監督を務めるレーベルHATSを設立。2007年秋から、原点回帰をテーマにロンドンへ拠点を移す。
■ワールドツアーや全都道府県ツアーなどを行い、日本・世界に向け音楽を発信。年間100本近い公演を毎年行い、2018年、ソロのヴァイオリニストとしては史上初となる単独公演での日本武道館公演を成功させた。
■2020年、世界中が未知のウイルスと戦う中、フルアルバム『FRONTIERS』を発売。また全大陸を応援するべく「葉加瀬太郎コンサートツアー2020 FRONTIERS」を開催。

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