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【解説】自民党総裁選 「籠城」に「暗号」も…勝つのは誰か?

日テレNEWS NNN / 2024年9月25日 22時9分

日テレNEWS NNN

最も長いと言われた自民党総裁選の戦いも残すところあと2日となりました。誰が勝つのか、政治部官邸キャップ・平本典昭記者が3つの疑問について解説します。

1.異例…残り2日も「読めぬ展開」

2.議員票の争奪戦…“籠城戦略”

3.決選投票に向け“暗号作戦”も

■異例の総裁選 2日前でも「読めぬ展開」

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鈴江奈々キャスター

「まずは1つめですが、誰が勝つのかまだ読めない状況でしょうか?」

政治部官邸キャップ 平本典昭記者

「まだはっきり読めない展開となっています。総裁選を20回近く経験しているベテラン議員に取材すると、『2日前でこれだけ結果が読めないのは初めてだ、異例だ』と話していました。なぜかというと、やはり『候補者の乱立』『派閥の締め付けがなくなったこと』が要因だと言えます」

「ここまで石破元幹事長、高市経済安保相、小泉元環境相の3強の戦いとなっています。派閥がもし存在したら、例えば3人の争いであれば、1位と2位が残る決選投票では3位だった陣営がどちらにつくかでこれまでは勝敗が決まることが多かったといえます。それが今回、9人も立候補したことで、決選に残らない3位以下の陣営が7つも出てくることになります。7つの陣営が1位、2位どちらにつくかのパターンというのは複数存在するため、多くの議員が『今回は読めない』と頭を抱えているというわけです」

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鈴江キャスター

「まさに異例の総裁選となっていますが、最新の情勢はどうでしょうか?」

平本記者

「25日に取材していて一番聞いたのは、小泉陣営の複数の幹部が『議員票を積み増してる』と手応えを明かしていた点でした」

鈴江キャスター

「小泉氏が麻生氏に会ったという情報がありましたが、『大物』と言われる麻生副総裁、岸田首相たちの最新の動きというのはありますか?」

平本記者

「まず麻生氏ですが、複数の自民党議員が『麻生氏は高市氏を支援するのでは』と話しています。というのも、石破氏は麻生首相時代に退陣を迫った禍根が今も残っています。小泉氏は菅前首相が後ろ盾ですが、安倍政権の時、麻生氏は菅氏と路線対立しギクシャクした関係が続いています。そのため、積極的というよりむしろ『消去法』で、麻生氏は今回は高市さんという見方が広がっています」

「もう1人のキーパーソン、岸田首相ですが、多くの議員が『石破氏、小泉氏で悩んでいる』とみています。岸田首相は周辺に『高市氏では、衆議院選挙は勝てない』と語り、高市氏の支持には消極的な姿勢をみせています」

■議員票の争奪 “籠城電話作戦”

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鈴江キャスター

「そして、2つめの疑問です。議員票の争奪戦で“籠城戦略”も続いているんですか?」

平本記者

「党員投票は25日に事実上、終わったとみて、各候補はここにきて一気に、国会議員への働きかけにシフトチェンジしています。わかりやすい動きをみせていたのは高市氏と河野氏などで、議員宿舎に日中こもって、ずっと電話かけをしていたそうです。『籠城電話作戦だなぁ』といった声も出ていました」

「特に態度未定の議員への電話攻撃が激しくなってきているようです。例えば岸田首相はまだ態度を明らかにしていませんが、24日午後11時ごろにアメリカから戻ってきましたが、そのあと岸田首相が自分の携帯を見て留守電の多さに驚いていたことを周辺に語っていたそうです。また、別の態度未定の議員は『昨日だけで50件くらい電話があった。携帯の充電ももたない』と取材に対して悲鳴を上げていました」

鈴江キャスター

「各陣営がそれぞれの議員に電話をしている状況ということなんですね」

■「5123」「148」「378」 決選投票に向け“暗号作戦”も

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鈴江キャスター

「そして3つめ、『決選投票に向け“暗号作戦”も』。これはなんでしょうか?」

平本記者

「『暗号』を決めておこうという動きが出ているんですね。例えば3つの数字を使う案があるそうで、『5123』『148』『378』、これなんの数字かわかりますか?」

鈴江キャスター

「なんだろう…名前になっていますか?」

鈴江キャスター

「そうなんです。『5123』なら『こいずみ』、『148』は『いしば』、『378』は『さなえ』と名前になっています。この暗号を今使い始めているという話が聞こえてきています」

鈴江キャスター

「メールとかでやりとりする時に名前で打っちゃだめなんですか、暗号にする意味はありますか?」

平本記者

「これは総裁選のルールが背景にあるようです。総裁選は1回目の投票で決まらなければ上位1位と2位の決選投票となります。この1回目と2回目の決選投票の間、会場内の同じ席で待機するルールになっていて、陣営ごとに集まって『2回目は誰にしよう?』と話し合うチャンスがないルールです。そこで、陣営幹部がメンバーだけのルールとして、決選投票はこの人でいこうというのをメールで暗号を使って知らせる準備をはじめているという状況のようです」

鈴江キャスター

「暗号じゃなくても名前でもいいような気もしますが?」

平本記者

「僕もそう思って同じ質問をある陣営の関係者に聞いたところ、『陣営の人にしかわからないようにするため』と話しているんですけれども、それで数字・イニシャルだったり暗号を使うようなんですけれども、その要因の1つが今回、総裁選は『脱派閥』がテーマになっているので、派閥などが指示をだすこと自体が、公になると批判を受ける可能性もあって、他の陣営には知られないようにと、より慎重になっている面もあるということのようです。あと2日ですけれども、議員票をめぐる各陣営の駆け引き、さらに激しさを増しそうです」

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