女性検事「被害者として悲しく検事としても情けない｣ “性的暴行”元大阪地検トップが一転無罪主張

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部下の女性検事に性的暴行を加えた罪に問われている元大阪地検トップの男。10日、一転して無罪を主張しましたが、女性は11日の会見で「被害者として悲しく検事としても情けない」と訴えました。

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性被害を訴える女性検事

「検察のトップにいた人が、事件から6年もの間、一度たりとも被害者の苦しみを想像せず、真に罪を償おうと思うことがなかったことは、被害者として悲しく、検事としても情けない」

11日、涙ながらに会見を行った現役の女性検事。突然明かされた被告側の方針転換をめぐり、震える声で訴えました。

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大阪地検トップの検事正だった北川健太郎被告（65）。2018年、酒に酔った当時の部下の女性検事に、性的暴行を加えた罪に問われています。

女性は、北川被告から「事件を表沙汰にすると、マスコミに検察庁がたたかれて組織が立ち行かなくなる」などと、“口封じ”ともとれる言動があったことも打ち明けています。

今年10月、大阪地裁で始まった裁判で北川被告は「公訴事実を認め争うことはしない」と、起訴内容を認め謝罪。

しかし10日。

北川被告の弁護を担当　中村和洋弁護士

「事件当時Aさん（被害者）が抗拒不能であったという認識はなく、またAさんの同意があったと思っていたため、犯罪の故意がありません。したがって無罪」

弁護士によると、当初は検察庁に迷惑をかけたくないとして起訴内容を認めたという北川被告。ただ、その後の組織批判を受け、自らの記憶と認識にしたがって主張することを決めたということです。

謝罪から一転の「無罪主張」に、女性は11日、悔しさと怒りをにじませながら訴えました。

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性被害を訴える女性検事

「無罪を主張していることを知り、絶句し泣き崩れました。検察のトップにいた元検事正が主張を二転三転させて被害者を翻弄（ほんろう）し、世にまん延する『同意があったと思っていた』などという姑息（こそく）な主張をして無罪を争うことが、私だけでなく今まさに性犯罪被害で苦しんでいる方々を、どれほどの恐怖や絶望に陥れ、被害申告をすることを恐れさせているか」

女性は「検事として正しいことを貫きたい」とも語りました。

次回の公判の予定は、まだ決まっていません。

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