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「退職した人いない」週休3日制で人材定着 待遇は2日制と同等 沖縄の訪問看護ステーション

沖縄タイムス+プラス / 2023年7月18日 12時0分

週休3日制で働く嶺井慎二さん。「自分の時間を確保しつつ、家事や育児をする時間が増えた」と喜ぶ=11日、浦添市伊祖の訪問看護ステーション「クラセル」浦添店

 沖縄県内で訪問看護ステーション「クラセル」を4店舗展開するベストライフ(宜野湾市、西川雄太代表)は、福祉や医療業界で慢性的に人手が不足する中、週休2日制に加えて選択的3日制を導入している。土日の勤務が条件だが「クラセル」に所属する正社員43人中13人が3日制を選んでいる。西川代表は「3日制で勤務する社員で退職した人はいない。人材の定着化につながっている」と手応えを感じている。(政経部・知念豊)

 「クラセル」は自宅で療養している患者宅に、医師の指示書に基づき看護師を派遣し、点滴投与や服薬の管理など在宅生活を支援している。県内では福祉・医療業界で人手不足が続いており、沖縄労働局によると、2015年度~22年度の産業別新規求人数では「医療・福祉」が各年度2万7千~3万9千人で推移しており、県内産業の中でも突出して求人数が多い。

 同社によると、看護師などの人材もよりよい条件を求めて転職するため、業界では離職率が高い。週休2日制に加えて3日制も導入することで定着率を改善しようと、昨年から土日勤務を条件に新たに導入した。

 勤務時間は午前8時半~午後5時半の日勤で週4日間の計32時間。2日制と比べて8時間少ない一方で、看護師の初任給は27万円からで、2日制と給料や福利厚生面も待遇に差はない。

 昨年9月、以前勤めていた病院から転職した看護師の嶺井慎二さん(39)=中城村=は「自分の時間が確保でき、育児や家事に関われる時間が増えた」と話す。

 以前の職場は2交代制で夜勤もあり、子どもが体調を崩したときは、主に妻が仕事を休んで面倒を見ていたという。今は2歳の子どもの保育園の送迎や自宅の清掃など家事や育児に関われる時間が増えたという。

 嶺井さんは「収入も下がらずに休日が増えた。子どもの運動会など土日休みたいときも有休が取れるのでありがたい」と喜ぶ。

 西川代表は、土日休みの2日制と、土日出勤の3日制を組み合わせることで勤務体制もスムーズに運用できていると説明。「福祉・医療業界は人手不足が深刻だが、3日制で勤務する社員で辞めた人はいない。今後導入する企業も増えるのではないか」と見通した。

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