【スターシアターズ・玉城愛鈴の映画コレ見た？】ドミノ 短い尺がつくる疾走感

スクリーンガイド/ドミノ

　「驚きのラスト！」「衝撃のどんでん返し！」。そんなうたい文句に弱い。絶対にだまされるものか、と思いながら鑑賞する。

　本作の主人公は娘を誘拐された刑事だ。事件の鍵を握る男を見つけるも、男は脳をハッキングする能力を持っていた。上映時間は94分と、最近の傾向に逆らうようなコンパクトな尺だ。それがより疾走感をつくり出し、思考を整理する暇なく一枚も二枚も上を行く展開が続く。事前にどんでん返し要素があることを知っており、構えながら見るくらいがちょうどいいという、新しい仕掛けだ。

　サスペンス、アクション、ヒューマンと、いろいろなジャンルが融合するスタイルは、監督を務めるロバート・ロドリゲスの持ち味。この映画を鑑賞する方に一つだけ伝えたいことがある。エンドロールは、最後まで席を立たないことをお勧めする。（スターシアターズ・玉城愛鈴）

◇シネマQ、ミハマ、ライカムで上映中