「さよなら、武道館!」 デビュー20周年の黒夢が見せた意義深いライヴ

okmusic UP's / 2014年1月30日 17時30分

2014年1月29日(水)@日本武道館 (okmusic UP's)

1月29日、約2年3ヵ月ぶりとなる新作アルバム『黒と影』をリリースした黒夢。前々から清春自身が「黒夢のオリジナル・アルバムとしては最後になるかもしれない」といった言葉を発していたこともあり、ファンの多くはその発売自体をどこか複雑な気持ちで迎えることになったに違いない。そして同日、アルバムと同様に『黒と影』と銘打たれた公演が東京・日本武道館にて開催された。

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まずはこの日付をめぐる経緯について説明しておくべきだろう。1994年にメジャー・デビューを果たした黒夢は、1999年1月29日、無期限活動停止に至っている。もちろんそれ以降も清春と人時は各々の音楽活動を続けてきたわけだが、それから10年を経た2009年の同じ日には『THE END』と銘打ち、“活動休止のままの状態にあった黒夢を本当に終わらせること"を目的に、武道館公演を敢行。結果的にはそれが復活への序曲となり、2011年には復活を宣言。同年の同じ日には、東京・新宿ステーションスクエアにてシークレット・ライヴを行なっている(ただし、想定以上の観客殺到により、わずか1分ほどの演奏をもって強制終了)。そして同11月には、再始動後初となるアルバム『Headache and Dub Reel Inch』(オリコン初登場2位)を発表。そうした経緯の末、かつての活動休止宣言からちょうど15年を経た今年のこの日、彼らは『黒と影』をキーワードとする新局面を迎えることになったというわけだ。

清春はごく最近、この1月29日という日付にこだわること、どこか恒例のようになりつつある武道館公演などについても今回を最後にするつもりだとの発言をしていたりもする。そうした発言の真意はどこにあるのか? 会場に詰め掛けた8,000人のファンの関心はそこに集中していたに違いない。

開演予定時刻の午後6時半を20分ほど過ぎた頃、場内は暗転。まず聴こえてきたオープニングSEは、『黒と影』の幕開けと同じ「ZERO」だった。当然ながら大多数の観客はそこで、アルバムと同じ展開を想定しながら身構えていたことだろう。が、炎の噴出する派手な演出とともにオープニングを飾ったのは往年の代表曲のひとつ、「FAKE STAR」。前作アルバムからの「13 new ache」がその熱狂を受け継ぐと、そこでようやく『黒と影』からの先行シングルとして昨年12月に2作同時リリースされたうちの1曲、「I HATE YOUR POPSTAR LIFE」が炸裂。自ら“フェイク(ニセモノの)スター"を名乗っていた当時を笑い飛ばすかのような楽曲タイトルの連なりにも、清春らしいアイロニーが匂う。

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