魂そのものに刻み込まれた、黒夢 BOYS ONLY最終公演の光景

okmusic UP's / 2014年11月20日 18時30分

11月19日@東京・Zepp DiverCity (okmusic UP's)

黒夢が11月19日、東京・Zepp DiverCityで男限定のライヴを行った。これは「The second coming of 1996 『BOYS ONLY』」と銘打ち2日のみ企画されたもので、初日は4日前に名古屋ダイヤモンドホールで開催されている。

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 開演前のフロアには、平日にも関わらず当然のように男で埋め尽くされていた。これから訪れる特別な時間への期待から殺気にも似た、張り詰めた空気が漂っている。
 19時を少し回り、BGMが切り替わったのを合図に、フロア前方に人が押しかけていく。そして、サポートミュージシャンのK-A-Z(G)、YOUTH-K!!!(Ds)と、人時、清春が定位置に着き、1音ブッ放した瞬間、張り詰めていた空気は爆発する。オープニングナンバーの「FAKE STAR」のヘビーなサウンド、鋭いヴォーカルが叩きつけられ、観客はそれをエネルギーにして、腕を振り上げ、ブチ跳ねる。

「暴れろっ!!」

 ドスの利いた清春の煽りに続いて流れた「CLARITY」のイントロ、それを聴いた瞬間、名古屋とは曲目を変えてきたことに衝撃を受ける。2日のみのライヴですら、変化を求める。1本1本が1日限りのもので同じ夜は訪れさせない、黒夢のプライドの現れだ。人時が頭を激しく降りながらピッキングをして凶暴で極上のベースラインを弾く。清春がモニターに片膝をついて、ふてぶてしく歌う。浴びせかけられる音と歌が4日前よりもガッチリと噛み合い、鋭さと威力を増している。この修正力も手練れのミュージシャンならでは、だ。

 堰を切った怒濤のごとく押し寄せる超絶高スピードナンバーの応酬。そこに裏拍をストロークするギターが響き、空気を変える。曲は、「HELLO CP ISOLATION」。スカの軽やかさとパンクのヤバさを同居させた音楽にオーディエンスが跳ねる。それに続いた「YA-YA-YA」の時だった。湧き上がる衝動をダイレクトに歌にしながら清春が、大きく体を前に折り、そして頭を振る。彼がギアを切り変えたことが観ていて分かった。声が凄まじさを増す。その変化はすぐさま人時に伝染し、サウンドがエグさを増す。観客を、有無を言わさず飲み込んでいく。

 多くのミュージシャンが言う。「良いライヴをするには、ステージ上でも冷静さが必要だ」。ライヴ運び、体力&声の調子と相談しながらのペース配分……その計算が一つのショーを作り上げる。だがそれは一般論であり、そんなもの、火の入った黒夢には関係ない。

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