松重豊×甲本ヒロト、下北沢で奇跡的に出会った2人の40年越し“共演”を語り合うスペシャル対談
ORICON NEWS / 2024年12月10日 22時45分
『劇映画 孤独のグルメ』(2025年1月10日公開)より、監督・脚本・主演の松重豊と、主題歌「空腹と俺」を提供したザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトのスペシャル対談映像(約20分)が東宝公式YouTubeチャンネルで公開された。
【動画】松重豊×甲本ヒロト、スペシャル対談
学生時代のバイト仲間だった松重と甲本。松重は映画監督を志し、上京。時を同じくして、バンドマンになるために上京した甲本。2人は、東京・下北沢にある中華料理屋「みん亭」(※みん=王へんに民)でたまたま同じ日からアルバイトを始めることに。二人はすぐさま意気投合し、共に夢を追いかける学生時代を過ごした。
この奇跡的な出会いから約40年の時を経て、『劇映画 孤独のグルメ』でコラボレーションを果たした2人。公開された映像は、主題歌を甲本に依頼した経緯や、タッグを組んだことへの想い、夢を追いかけていた時の思い出など、終始和気あいあいとした雰囲気で話も弾んだ。
まるでアルバイトを共にしていた学生時代に戻ったかのように、思い出話に花を咲かせる二人の楽しそうな表情は、この特別企画ならでは。40年越しの共演について、松重は「最高の楽曲を提供してくれたのは、今回映画をやった一番の喜びです。」と少し照れながら甲本に感謝の気持ちを伝えると、甲本は「豊に主題歌を頼まれたとき、ものすごいうれしかったよ」と、共演できたことへの喜びを返し、どれだけ月日を経ても、互いをリスペクトしあっている関係性を垣間見ることができる。
また、当時の思い出話に話題が移ると、2人のトークは大盛り上がり!松重は学生時代、8ミリフィルムでの映画製作にのめり込んでおり、その際甲本を主演にした作品を撮っていた。さまざまな事情で未完のままで終わってしまいましたが、「若かったから何でもできた」と懐かしみながら話す2人。
昔できなかったことが、今は簡単にできるようになったと少しうらやましそうにしながらも、アナログとデジタルのどちらの良さについても熱く語り合い、映画とロックに魅せられた、トップランナー2人の“表現”についての想いを聞くことができる。
主題歌を依頼した経緯について松重は、「腹減っとんじゃ!」という曲を、「ボ・ディトリー・ビート」で作ってほしいとラブレターを書いたことを明かした。一方、オファーを受けたときの気持ちを問われた甲本は、もともと『孤独のグルメ』が好きだったことを告白し、自分はロックンロール然り、好きなものの側にいたいだけだから、今回作品の側にいられたのは、世間の人に「どうだい?俺、側にいるぜ」と自慢できると顔を綻ばせながら話した。
さらに、甲本は曲作りについて、その時出てきたものをそのままバンドでやるというスタイルのため、普段はリクエストされても「答えられない」としている。ただ、今回松重からのラブレターを受けた時には、「“特別”っていう時がある。今回が“特別”だった。『あぁ。“特別”な時が来た』と思ってやってみた」と当時を振り返った。
この話を受けて松重は「めちゃめちゃいいのが出来た」とうれしそうに話しつつも、「40年の付き合いがあってからこそだから、これを機会にヒロト君に曲を頼まないで下さいよ(笑)」とお茶目に注意を促した。
作品にちなんで「ハングリー」について2人に話を聞くと、松重は「何かを渇望していて、何かを掴みたいと模索し続けている。この気持ちは消えることはないです」と話し、甲本は「ロックンロールのハングリーは、何かが足りないという“飢餓感”。映画作る人も同じこと共感できると思う。今回の映画は(“腹が減った”というテーマと)両方がある。だから僕もあんな歌作る気になったよ」と、熱い考えを静かに語った。
対談中、松重が監督として、真剣に作品について語る様子を目の当たりにした甲本は「ちゃんとしとるな」と言うと、松重も「昔はちゃんとしてなかったのにな。ちゃんとしとるやろ」と笑いながら返す場面も。仲良くなるべくしてなった2人の貴重な対談インタビュー映像となっている。
今夜深夜1時(11日午前1時)から『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に松重がゲスト出演。松重が「最高のビートが奏でられている」と太鼓判を押す、ザ・クロマニヨンズの「空腹と俺」の音源をラジオ初オンエア予定となっている。
『孤独のグルメ』は、同名グルメ漫画(原作:久住昌之、作画:谷口ジロー)を原作に、輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎(いのがしら・ごろう)が、営業先で訪れた土地で見つけた食事処にふらりと立ち寄り、食べたいものを独り自由に食す様子を1話完結で淡々と描いたグルメドキュメンタリードラマ。国内のみならず海外でも絶大な支持を得てシーズン10までシリーズを重ね、テレビ東京開局60周年記念特別企画として初めて映画化された。
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