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珍品?1960年製のちょっと変わった消火器(?)が話題

おたくま経済新聞 / 2017年10月10日 14時0分

写真

青木防災㈱【公式】(‏ @aokibosai)

皆さんのご家庭にも一つは常備されているミニ消火器ですが、実は古くからあったようです。

大阪市の消防設備会社である青木防災㈱【公式】(@aokibosai)のところに、ある日珍しい引き取り依頼がありました。
電話での引き取りの依頼。「何か古くてガラスの容器に白い液体が入ったものですが大丈夫でしょうか?」という問いに若干戸惑いながらも持ち込まれた謎の消火器(?)を引き取りました。

それは、何やら白い液体が封入されている透明なガラス瓶。だいぶ風化しているもの箱も残っています。瓶には「mituya消火弾 三ツ矢株式会社」という文字が入ったラベル、下の部分には赤い四角枠の消防局認定済証ラベル。箱には「三ツ矢消火弾 新型A」の文字。

瓶の上のほうはホコリにまみれており、ラベルの文字やホコリの付き具合からもかなり長いことどこかにしまったままにされていたものの様です。瓶のフタの部分には赤い箱状の封が付いており、三ツ矢と思しきトレードマークがプリントされています。

箱のほうをよく見てみると、
「三ツ矢消火弾(弾の字は旧字体) 新型A」とあり、その下には

特性
・瞬間消火
・取扱簡単
・20年間薬液効力不変
・寒地暖地効力不変
・価格低廉、詰替え不要
・人畜衣類に無害
・分散配置可能

などと書かれてあります。反対側には使用方法の記載。

使用法
・なげつける方法
なるべく薬液が火焔にかかるように火焔の烈しい上部めがけて投げてください。瓶が割れて焔に薬液がかかると強力な不燃性ガスを発生し直ちに消し止めます。

・ふりかける方法
屋外または瓶の割れにくいところではバケツ4~5立(2~3升)の水に1ケ割り込んでヒシャクでふりかけて下さい。屋外の火災、残火等には此の方法を使って4~5回之を繰り返すと消し止めます。

とあります。
投げつけるはまぁ何となく分かりますが、水で薄めてヒシャクで振りかけるとは……なかなかに緊急事態とは言えない悠長さを感じさせます。使われている文字も旧字体であったりと年代を感じさせます。青木防災によると1960と表記されていることからおそらくは57年前の製品だろうとのことです。
20年間効力不変、とありますがさすがに57年が経過しているとなるとその効力は……気になるところではあります。

この消火用具が持ち込まれた青木防災に話を聞きました。
ラベルに三ツ矢株式会社とありますが、総発売元は富士企画株式会社とあり皆さんお馴染みの『三ツ矢サイダー』とは関係ないそうです。この様なガラスタイプの消火弾の持ち込みは初めてだったそうですが、何十年も前の消火器や関連製品は割と持ち込まれているそうです。

また、今のような頑丈なボディの消火器が一般的になる前は樹脂製の消火器も流通していたそうでひと昔前の使えなくなった消火器も時々持ち込まれているそうです。

消火器の出番がないのは良いことです。が、「使う機会のないまま古くなってしまった消火器は安全の為にも専門業者に引き取りを依頼してほしい」という事でした。
ちなみに、この持ち込まれたガラス製消火弾は青木防災の社長がコレクションするようです。防災の変遷が垣間見える歴史的な価値もありそうな一品ですので、ぜひ後世に伝えていってもらいたいですね。

☎『消火器の引取をお願いしたいのですけども…、何か古くてガラスの容器に白い液体が入ったものですが大丈夫でしょうか?』

🌳『??ガラスの容器でしょうか…、お気をつけてお持ちください!汗』

“消火弾”はリサイクルは不可ですが、弊社が引き取らねば誰が精神で、引き取らせて頂きました。 pic.twitter.com/9IYlnzhMAq

— 青木防災㈱【公式】🤖 (@aokibosai) 2017年10月6日

<記事化協力>
青木防災㈱【公式】(‏ @aokibosai)

(梓川みいな)

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