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お酒との付き合いもメリハリ重視の時代に お酒と生活の調査

おたくま経済新聞 / 2017年12月22日 12時15分

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「飲みニケーション」は過去のもの お酒と生活の調査

 忘年会シーズンを前にマーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した「ライフスタイルとアルコールに関する調査」によると、20代のお酒との付き合い方はメリハリ重視、そして「時短&コスパ」が特徴的だということが明らかになりました。

 11月24日~11月26日に、インターネットを通じて全国の20歳~69歳の「週1回以上アルコール飲料を飲む」男女計1000人(10歳ごとに分けたグループ各100人)を対象に行われたこの調査。仕事とプライベートの様子、そしてプライベートでの自宅内外の飲酒機会や飲酒の仕方などを昨年と比較した調査を行い、その変化について考察ができるようになっています。

■「飲みニケーション」は過去のもの

 仕事とプライベートについて、昨年との変化についての設問では、どの設問でも「どちらともいえない」がトップの回答ですが、「当てはまる」か「当てはまらない」かという回答に絞ってみると、「仕事とプライベートのメリハリをより意識するようになった」という項目が一番「当てはまる」の割合が高くなりました。また、それに続いて「収入が少なくなった」「タイムマネジメントの意識が強くなった」という回答が。逆に「当てはまらない」の割合が最も高かったのは、「お酒の付き合いが増えた」というもの。いわゆる仕事上、もしくは仕事の延長でお酒を飲む機会より、それとは切り離されたプライベートな場面で、自分の意思で好きにお酒を飲む機会が増える傾向にあると言えそうです。かつての「飲みニケーション」なんてものは、完全に過去のものになりつつあるようですね。

■プライベートが充実する傾向

 また、プライベートでの変化を見てみると、特に20代で「充実した週末を過ごすことが増えた」や「プライベートでお酒を飲む機会が増えた」、「お小遣いが減った」、「友人との交流が増えた」、「食事の時間が短くなった」という回答の割合が多くなっています。充実した週末というのは金銭面や時間面の多い少ないという基準で測れるものではありませんが、総合してみると、使える金額や食事の時間が少なくなりつつも、友人との交流やお酒を飲む機会が増え、そして週末が充実しているという感じでしょうか。時短&コスパ重視で密度の濃い交流をしている傾向が見て取れます。

■普段飲むお酒はビール系

 普段飲むお酒を見ると、全体ではビールを挙げる人が圧倒的。発泡酒・第三のビールも多く、ビール系飲料の人気が一番です。性別による傾向を見ると、男性はビール以外比較的突出したものはないのですが、女性はワインや梅酒、市販の缶チューハイ(アルコール度数の低いもの・高いもの)の割合も多くなっています。お酒の「飲みやすい」「飲みにくい」は人それぞれなので、お酒の持つイメージなどが選択に影響しているかもしれませんね。

■家のみ派が圧倒的 若者は時短&コスパの意識も

 「家飲み」か「外飲み」かの傾向は、圧倒的に家飲み有利の結果に。これは男女差・世代差はほとんどありません。リラックスした自分のプライベート空間でのお酒を楽しむ傾向にあるようです。家飲みのスタイルを見てみると、平日は時短派、休日はゆっくりという傾向が。世代別に見ると、時短派は特に20代に多く、平日・休日ともその傾向は変わりません。逆に50代・60代と年齢を重ねた層では、ゆっくり派の割合が比較的多いようです。いわゆる「晩酌」文化で育った世代、ということかもしれませんね。

 家で飲むお酒に何を期待するかという点について、男女差、世代差を見て見ると、女性、特に年齢を重ねた層では「普段の食事に合うこと」や「いろいろな料理に合わせやすいこと」という割合が多く、何かを食べながらお酒を楽しみたいという傾向が強いようです。また、20代を見ると「たくさん飲まなくても酔えること」「アルコール度数が低くておいしい飲料が出ること」「容器や缶のデザインが良いこと」を重視する傾向があり、お酒の持つ特性の方に目を向ける傾向にあるようです。

 お酒の種類ごとの「何を期待するか」では、ワインが食事との相性を重視する傾向が強いのに対し、蓋を開けてすぐに飲める缶ビールなどのアルコール飲料では、味のバラエティやおいしさに期待する傾向が強いようです。食事との相性というよりも、単体でのおいしさを求めていて、これからの商品展開にも期待する感じですね。

 スーパーやコンビニなどで取り扱われる量が多く、手軽に飲める傾向のある缶ビール、缶チューハイ、缶カクテルなどでこのところ高アルコール度数が特長のストロング系商品が増えてきましたが、これに対する印象は、「手頃な値段でしっかり酔えそう」「短い時間でしっかり酔えそう」「たくさん飲まなくても酔えてお財布に優しそう」という回答の割合が多く、コスパ的な良さを期待する傾向が高いようです。この傾向は特に女性で強く、男性では20代で特徴的な傾向ですね。

 総合的に見ると、プライベートなリラックスできる環境でお酒を楽しむ傾向にありますが、特に20代は酔うまでの時間やお財布に優しいことを重視するようです。チューハイはもちろん、ビール系でも高アルコールを特徴とした商品が増えてきていて、お酒の場面でも時短&コスパの意識が定着してきそうです。

(咲村珠樹)

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