イギリスのロイヤルウェディングにハリー王子ゆかりの部隊も参列
おたくま経済新聞 / 2018年5月21日 10時52分
ハリー王子とメーガン夫人
2018年5月19日(現地時間)に執り行われた、イギリスのロイヤルウェディング。ヘンリー王子(以下通称、ハリー王子)とメーガン・マークルさんの婚礼には、多くの人が詰めかけました。「ピープルズ・プリンセス」と呼ばれて親しまれた、母のダイアナさんの精神を受け継いだ、ハリー王子の「ピープルズ・プリンス」ぶりが素敵でしたね。このロイヤルウェディングには、ハリー王子の希望で、近衛兵だけでなく、ハリー王子とゆかりの深いイギリス軍の部隊も参列していました。
多くの人に祝ってもらいたいと、一般の人々が近くで見ることができた今回のロイヤルウェディング。式場となったウィンザー城周辺には多くの人があつまり、沿道は人でびっしりとなりました。
好天に恵まれたこともあって気温も上昇。待ち時間にアイスを食べる子供の姿も。
また、シャーロット王女と同じくらいの年恰好の女の子も、お父さんの背中の上で今日の主役の到着を待ちます。
沿道では、宮城を警衛するアイリッシュガーズの音楽隊が演奏を行い、人々を楽しませてもいました。
午前9時30分(現地時間)、アイリッシュガーズ音楽隊を先頭に、結婚式に参列する部隊がウィンザー城内に到着します。
その顔ぶれは、陸軍士官学校を卒業したハリー王子が最初に配属された「ブルー・アンド・ロイヤルズ」をはじめとする王立騎兵連隊。王立騎兵連隊は結婚式が行われる聖ジョージ・チャペルの階段両側に整列し、抜刀して儀仗にあたります。
そして王立グルカライフル連隊。今から約200年前、グルカ兵(ネパールの山岳民族から構成される戦闘集団)の勇猛さに注目した当時の東インド会社が、イギリス軍に傭兵として編入したことに端を発する伝統の部隊です。ハリー王子は2007年、王立グルカライフル連隊第1大隊の一員として、アフガニスタンへ赴任しています。
王立グルカライフル連隊の代表は、聖ジョージ・チャペル前でハリー王子を出迎える大任も果たしました。ウィリアム王子とともにチャペルに到着したハリー王子は、足を止めて王立グルカ連隊の代表たちと握手し、参列に感謝していました。
また、陸軍第3航空連隊の兵士も結婚式に参列。ハリー王子はこの第3航空連隊の第662飛行隊で、AH-64アパッチ攻撃ヘリコプターのパイロットを務めていました。アフガニスタン派遣の際には戦果も挙げています。任務とはいえ、王子が戦場で人を殺したということは当時のイギリス国内で議論を呼びましたが、極力他の兵士たちと同じ扱いを望んだハリー王子からすると、同僚が手を血に染めているのに、自分だけそれをしないでいるのは、王族として正しいことなのか、という「ノブレス・オブリージュ」的な考え方もあったのではないかと思います。一筋縄ではいかない問題ですね。
陸軍だけでなく、海軍と空軍、海兵隊からも、ハリー王子の希望で部隊が選抜され、兵士たちが結婚式に参列しました。海軍からは掃海潜水部隊、海兵隊からは第30コマンドー(情報部隊)、空軍からはホニントン空軍基地からの兵士が参列しています。
詰めかけた群衆でいっぱいの中、メーガン・マークルさんが到着。結婚式が始まりました。
司祭がノリノリで予定時間をオーバーするというハプニングもありましたが、式はつつがなく終わり、参列したロイヤルファミリーが登場。チャールズ皇太子とメーガン・マークルさんのお母さんが親しく話している姿も素敵でした。
エリザベス女王とフィリップ殿下も、孫の結婚式に嬉しそうです。
チャペルから姿を現した新郎新婦は、見守る多くの人々の前でキス。
人々の歓声に応えて手を振る姿もありました。
馬車に乗った夫妻は、王立騎馬連隊のエスコートのもと、外へ繰り出します。やはり馬車というのは絵になりますね。
この結婚を機に、ハリー王子は祖母であるエリザベス女王から「サセックス公爵」「ダンバートン伯爵」「キルキール男爵」の称号を賜り、サセックス公ヘンリー殿下となりました。新しく王族の一員となったメーガン妃とともに、ハリー王子は今までの退役軍人支援の事業に取り組むことになります。サセックス公夫妻として最初に取り組むのは、傷痍軍人たちによるスポーツ大会「インビクタス・ゲームズ」となる予定です。
Image Credit:Crown Copyright 2018
(咲村珠樹)
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