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TENGAプロデュースの期間限定バーに行ってみた

おたくま経済新聞 / 2019年2月15日 17時19分

TENGAプロデュースの期間限定バーに行ってみた

TENGAプロデュースの「BAR AGNET」

 みなさんは、TENGAと聞いて何を思い浮かべるでしょうか? もしかしたら女性は分からないかもしれませんが、男性はほぼ100%の人が理解していると思います。そう、世の男性たちをめくるめく世界へいざなう魔法(魔性?)の道具。そんなTENGAを開発している株式会社TENGAさんが、なかなか日常生活では話すことができない“性”の話を気軽にできる大人の空間「BAR AGNET(バー・アグネット)」をプロデュース。2月14日~16日、六本木に期間限定でオープンしたというので、初日2月14日の夜「プライベートの予定がなーんにもない」筆者が行ってきました。ちなみにこのイベントの一般参加枠は応募制、すでに締め切っているのでその点ご注意を。

 さて、店内に入るとさすがTENGAプロデュースだけあり、いたるところにTENGA。TENGA!TENGA!TENGA!TENGA!TENGA!テーブル上でもTENGAのランプがピンク色の光を放っています。


 バレンタイン期間ということもあって、TENGAのカップ型の入れ物にチョコが入っている「TENGA SWEET LOVE CUP」が積み重なったTENGAチョコタワーもそびえ立っていて、まさにもう“性”のことしか話せないような空間が演出されていました。

 提供されていたメニューも下半身に効く!?食材を使用した「BAR AGNET」のオリジナル料理ばかりでした。前菜として出てきたのは「サーモンマリネ オリーブオイルドレッシング」。サーモンには化粧品や美容食品の成分として活用され、精子の酸化を防ぐ効果が期待できるカロテノイドの一種、アスタキサンチンが含まれています。サーモンはもともと白身の魚で、あのオレンジや赤い色はこのアスタキサンチンによるものなんだとか。

 そして、メインの「ローストビーフ カプサイシンソース」に使われている牛肉には、不飽和脂肪酸の一種であるアラキドン酸が含まれていて、その一部の成分が高揚感や多幸感、活力をもたらすアナンダマイド(アナンダミド)という脳内物質に変化するとのこと。ちなみに「アナンダマイド」は、サンスクリット語で歓喜や法悦を意味する「アーナンダ」から命名されたんだとか。さらにアナンダマイドは体内のカプサイシン受容体に作用し、ソースに含まれるカプサイシンとともに、より身体を「ホット」な状態にする作用もあるようです。

 また、デザートの「刺激的な甘酒チョコナッツ」に使用されているチョコレートには、精子の酸化を防ぐ抗酸化作用があるカカオポリフェノールが含まれています。

 さらにドリンクも、男性ホルモンを作りやすい体にするポリフェノールが含まれた赤ワインを使ったカクテル「TENGA DEEP THROAT CUP」や、チョコレートのリキュールを使用したカクテル「TENGA SWEET LOVE CUP」など、本当に私たちの心強い味方になってくれそうなメニューが勢揃いしていました。


 そんな魅力的な料理に舌鼓を打ちつつ始まったのが、株式会社TENGA開発部の津山さんの「ここでしか聞けない開発秘話」。なんとこの津山さん、それまで使い捨てが主流だったTENGAに「洗って何度も使う」という新たな概念と、ストロークするごとに強力なひねりを生み出すスパイラルパーツという新設計を考案し、「TENGA SPINNER」を開発した伝説の人なんです。

 しかし、この「TENGA SPINNER」を開発するまでには様々な苦労があり、試作品を作って試してみたところ、スパイラルの部分が上手くいかず、先の部分がグルングルン回ってしまい大失敗。何百万円が水の泡になってしまったそうです。




 そんな津山さんの後に登場したのが、開運セラピストの紫月香帆(しづきかほ)さん。人相や手相から「今年、最も性を謳歌するのはこんな人」を発表していました。紫月さんいわく、男性の場合、首が太い人はエネルギッシュな人が多く精力も強めとのこと。そして、男女とも涙袋がぷっくりしている人はフェロモンたっぷりな人だそうです。


 また、手相で見ると、生命線の内側にもう1本、生命線のような線が入っている人や、親指の付け根のところがぷっくりしている人はスタミナがあり、何がとはあえて言いませんが長時間できる人とのこと。さらに、薬指が人差し指を超えるくらい長い人は器用でテクニシャンが多いようです。

 最後に九星気学で見てみると、今年一番性を謳歌しそうな人は、1996年・1987年・1978年・1969年・1960年の2月4日~翌年の2月3日生まれの人だそうです。これは2月4日前後の立春を1年の初めとする数え方で、いわゆる「厄年」にあたる期間の始まりと終わりもこれに準ずる考え方があります。

 その後、紫月さんから教えてもらったことをネタにしつつ、お客さんと“性”トークを楽しんでいると、株式会社TENGA広報宣伝部のエドワードさん、工藤さん、西野さんによる「“性”のカジュアルトークを楽しむお作法6ヵ条」の伝授が始まりました。

 今まで飲み会などで散々、株式会社TENGAの社員であることをいじられてきた3人によると、性の話を始める前は「まずは相手との関係性を見つめるべし」。乾杯した直後は、「我欲に負けるな。(あせらずに)“その時”をじっと待て。」。そして、「距離感は、つかず離れずを意識せよ」。その後、酔ってきてからでも「マニアックな性癖話は、相手の心のドアをノックしよう」。酔った勢いに任せて放言してはいけないということですね。

 酔っ払って相手がペースを上げてきたら「自分のペースを落としてみよう」。そして、嫌な話が出た時は、「伝えるor席をこっそり離れるべし」とのことでした。どれも(TENGAだからじゃないですが)独りよがりにならず、絶えず相手の様子に気配りする心の余裕が大事だということのようです。

 これは最初に教えてほしかった……と、数々の失敗を思い出しつつ心の底から思いましたが、今からだって遅くはありません。義理チョコしかもらえない日々に終止符を打つべく、「“性”のカジュアルトークを楽しむお作法6ヵ条」を胸に刻み、紫月さんに教えてもらったネタを武器に、「BAR AGNET」を後にして再び六本木の街に消えていく筆者でした。

(佐藤圭亮)

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