アマゾン創業者の宇宙企業がNASA有人月探査計画に参加 着陸船エンジンなどを担当

おたくま経済新聞 / 2019年10月23日 18時0分

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アメリカの国際宇宙会議でNASAの有人月探査計画参加を発表するブルーオリジンのジェフ・ベゾス氏(Image:Blue Origin)

 アマゾンの創業者、ジェフ・ベゾス氏が設立した宇宙開発ベンチャー企業、ブルーオリジンがアメリカNASAの有人月探査計画「アルテミス」に参加することが2019年10月22日(現地時間)、アメリカで開催中の国際宇宙会議で発表されました。

 アメリカはもとより、世界中で利用されているeコマース企業であるアマゾンの創業者、ジェフ・ベゾス氏は宇宙開発に関心を寄せていることでも知られます。そのベゾス氏が設立したブルーオリジンは、独自の再利用型ロケットを使った人工衛星などの打ち上げビジネスを展開しています。

 これまでに民間だけでなく、アメリカ空軍やNASAのミッションも担当してきたブルーオリジンですが、アメリカのワシントンD.Cで10月21日~25日の日程で開催されている2019年の国際宇宙会議(IAC2019)で、アメリカ政府が進める有人月探査計画「アルテミス」に参加することが発表されました。

 発表の席上、ブルーオリジン創設者のジェフ・ベゾス氏は、アルテミス計画における月着陸船の主契約社となることを明らかにしました。また、その計画のマネジメントに加え、月面への降下ステージとエンジンを担当。これはブルーオリジンで独自に開発が進められていた月着陸船、ブルームーン・ルナランダーの構造とメインエンジンBE-7をベースとします。


 月着陸船のうち、再利用可能(月周回宇宙ステーション「ゲートウェイ」との往復に使用)な上昇ステージの製造を担当するのはロッキード・マーティン。有人飛行のフライトオペレーションと、乗員の訓練も担当します。

 また、軌道遷移ユニットと月面へ降下するシステム開発は、アポロ計画で月着陸船を開発したノースロップ・グラマンが担当。降下中の誘導システムと飛行に関する計器システムは、同じくアポロ計画の誘導コンピュータを開発したチャールズ・スターク・ドレイパー研究所が担当します。

 地球から月着陸船とまとめて、その都度月へ向かっていたアポロ計画と違い、アルテミス計画では月面での継続的な活動を目指します。そのため、計画ではまず月の周回軌道上に中継基地となる宇宙ステーション「ゲートウェイ」を建設し、そこに月面とを往復する月着陸船を配置する予定。着陸予定地点は、持続的な活動に不可欠な水の存在する可能性が高い、月の南極です。

 NASAではゲートウェイの建設を進めたのち、2024年に月着陸を予定しています。このクルーには、史上初めて女性の宇宙飛行士も選抜されることが決まっています。


 アポロ計画も担当したメンバーに加え、宇宙ベンチャーのブルーオリジンも参加することになったアルテミス計画。どのような月面探査になるのか、ますます楽しみになりました。

<出典・引用>
ブルーオリジン プレスリリース
Image:Blue Origin/NASA

(咲村珠樹)

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