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ポーランドの新型哨戒艦シュラザック 海軍創設101年の記念日に就役

おたくま経済新聞 / 2019年12月2日 7時0分

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就役式典でポーランドの軍艦旗を掲げるシュラザック(Image:ポーランド国防省)

 ポーランド海軍の新しい哨戒艦シュラザック(241)が、2019年11月28日(現地時間)に就役。海軍本部のあるグディニャでマリウシュ・ブワシュチャク国防大臣出席のもと記念式典が行われました。この日はポーランドの近代海軍創設101周年の記念日にあたります。

 哨戒艦シュラザックは、ドイツのブローム・ウント・フォス(B+V)が開発したMEKO A-100型フリゲートをベースにした沿海域哨戒艦。全長95.2m、全幅13.5m、基準排水量1800トン(満載時2150トン)という、比較的コンパクトな艦です。

 2001年11月28日にガウロン級コルベットの1番艦として、グディニャのポーランド海軍工廠で起工されましたが、任務の多様化からもっと大きなサイズの艦を必要とするポーランド政府の方針転換により、合計7隻建造予定だった同級は起工されたこの1隻を除いて建造計画がキャンセル。同時に艦種もコルベットから哨戒艦に変更され、2015年6月2日に「シュラザック」として進水しました。


 就役式典では、音楽隊の先導により、乗組員が行進。整列の後、ブワシュチャク国防大臣の巡閲を受けました。


 式典でブワシュチャク国防大臣は「私たちの祖国の安全を守ってくれていることに感謝します。NATOでは、勇気、寛大、献身という面でポーランドのシーマンシップが知られています。NATOでの任務を通じて、全ての同盟国は皆さんへの信頼を常に認めています」と日頃の働きに感謝の意を表しました。

 また、海軍の近代化に関しては、時間と予算がかかることを改めて明らかにし、さらに駆逐艦や搭載ヘリコプターを調達することについても言及。ポーランド国内での生産が実現する点を挙げ、国内の防衛産業の安定にもつながることを強調しています。

 司祭の祝福を受けた軍艦旗が、ブワシュチャク国防大臣の手から艦長に引き渡されます。号令とともに乗組員はシュラザックに乗艦し、艦尾に軍艦旗が掲揚されました。名実ともにポーランド海軍の艦船となったことを象徴する瞬間です。




 沿海域での哨戒活動を目的としているシュラザックは、強力な武装と戦闘指揮システムを有しています。前部甲板には主砲として単装オートメラーラ76mm速射砲塔、そして両舷にも単装オートメラーラ30mm機関砲塔がそれぞれ設けられ、タレス製Sting-EO Mk2火器管制レーダー、MIRADOR光学照準システムなどからなるTacticos戦闘指揮システムでコントロールされます。

 また、アメリカをはじめとするNATO加盟国で標準採用されている戦術データリンク「Link-11/16」に対応。他の艦艇や航空機などと連携して戦闘が可能です。


 シュラザックは今後ポーランド海軍の第3艦隊に配属され、バルト海をはじめとする海域の通商保護といった警備活動のほか、テロとの戦いや海賊対処任務にも従事。そして災害救援など国際協調の人道支援活動にも投入される見込みとなっています。

<出典・引用>
ポーランド国防省 プレスリリース
Image:ポーランド国防省

(咲村珠樹)

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