次世代型THAAD 赤外線シーカーの開発がスタート
おたくま経済新聞 / 2020年3月22日 12時0分
大気圏外で弾道ミサイル弾頭を迎撃するTHAAD弾頭の想像図(Image:BAE Systems)
BAEシステムズは2020年3月17日(現地時間)、次世代型THAADミサイル弾頭の赤外線シーカーに関する開発・製造をロッキード・マーティンから受注したと発表しました。赤外線シーカーは、THAADの弾道ミサイル迎撃能力をより向上させる鍵となるパーツです。
ロッキード・マーティンが製造するTHAAD(Terminal High Altitude Area Defense)システムは、弾道ミサイルの弾頭を大気圏外で迎撃・破壊するもの。弾道ミサイル防衛で、弾頭の運動エネルギー(速度)が最も小さくなる軌道頂点付近(ミッドコース)で迎撃するSM-3に続き、落下の初期段階で対処するミサイルです。
BAEシステムズでTHAADのプログラム・ディレクタを務めるバリー・イードン氏は「私たちの精密誘導兵器において、THAADのシーカーはキーとなる製品であり、その高い迎撃能力がよく知られています。今回の受注は、これまでの実績の証明であり、その豊富な開発経験は、アメリカミサイル防衛局の任務をさらに未来へと進めるものになるでしょう」とコメントしています。
BAEシステムズでは、これまでミサイル用シーカーの開発製造をおよそ40年にわたって続けてきました。THAAD用の赤外線シーカーに関しては、1日あたり500以上もの量産体制で製造しています。
BAEシステムズによると、今回受注した契約に基づくTHAAD用次世代赤外線シーカーの開発は、アメリカのアラバマ州ハンツビルの事業所で行われる予定。組み立てや試験は、ニューハンプシャー州ナシュアと、ニューヨーク州エンディコットの事業所で実施されるとしています。
<出典・引用>
BAEシステムズ ニュースリリース
Image:BAE Systems/Lockheed Martin/Missile Defense Agency
(咲村珠樹)
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