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三沢基地で初の日米合同「エレファントウォーク」実施

おたくま経済新聞 / 2020年6月24日 16時26分

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初の日米合同エレファントウォークを実施した航空自衛隊第3航空団司令の久保田空将補とアメリァ空軍第35戦闘航空団司令官のストルーヴィー大佐(Image:USAF)

 青森県三沢基地に所在する航空自衛隊唯一のF-35A飛行隊、第302飛行隊が2020年6月22日、アメリカ空軍のF-16、アメリカ海軍のP-8Aとともに、航空機で滑走路を行進する「エレファントウォーク」を実施しました。三沢基地で日米の航空機が合同でエレファントウォークを実施するのは、これが初めてのこと。日米の緊密な協力関係を象徴するものとなりました。

 エレファントウォーク(Elephant Walk)とはアメリカ空軍の文化で、部隊の航空機が離陸準備を整えて集合し、隊列を組んで滑走路を走行するもの。本来は実戦を想定し、間隔を詰めての連続離陸(MITO=Minimum Interval TakeOff)を実施する直前の状態を指して「象の行進のようだ」と呼んだのが始まりとされています。

 現在では連続離陸にこだわらず、常に臨戦態勢にあることをアピールし、部隊の士気を高めるために実施されることが多いエレファントウォーク。実施する際は、兵装などフル装備の状態で航空機が並んで滑走路を行進します。

 これまで三沢基地では、アメリカ軍のみでのエレファントウォークが実施されてきました。しかし近年、日米の防衛面における協力関係が深まっていることもあり、航空自衛隊も参加する初めてのエレファントウォークが実現しました。

 エレファントウォークに参加したのは、航空自衛隊からは第302飛行隊のF-35Aが12機。アメリカ空軍では、第35戦闘航空団のF-16CM(F-16Cの改良型で三沢以外では3つの航空団でのみ運用されている)12機、嘉手納基地から飛来したMC-130Jが2機。そしてアメリカ海軍からは、三沢に派遣されているEA-18Gが2機、P-8AとC-12が1機ずつ。総勢30機が集まりました。

 隊列を先導するのは、アメリカ空軍のF-16CMと航空自衛隊のF-35A。2機ずつ並んだその後列にアメリカ海軍のEA-18Gが2機並び、その後にまた航空自衛隊のF-35Aとアメリカ空軍のF-16CMが続きます。戦闘機の後ろにはアメリカ海軍のC-12が入り、大型機のMC-130JとP-8Aが最後に控える形となりました。

 隊列が滑走路を埋めたところで、第302飛行隊が所属する航空自衛隊第3航空団司令の久保田隆裕空将補と、アメリカ空軍第35戦闘航空団司令官のクリストファー・ストルーヴィー大佐(コールサイン:トーチ)はガッチリと握手。ストルーヴィー大佐は「我々アメリカ軍と自衛隊が一体となって滑走路を進む姿を見て、私がこの2年間部隊を指揮してきた集大成だと感じました。私たちとの相互運用性を強化し、一体としての能力拡大に努めてきた海軍と航空自衛隊の皆さんに感謝します。皆さんなくして、三沢基地は臨戦態勢の基地として機能しないのです」と、初めての日米合同エレファントウォークを総括しています。

 このようなエレファントウォークが実現できるのは、日米の戦闘機部隊が基地を共用する三沢ならでは。航空自衛隊第3航空団とアメリカ空軍第35戦闘航空団は、日米で最も緊密な関係を構築している戦闘機部隊かもしれません。

<出典・引用>
航空自衛隊三沢基地 ニュース
アメリカ空軍三沢基地 ニュースリリース
Image:USAF

(咲村珠樹)

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