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ロシアのプログレスMS-15補給船 国際宇宙ステーションへ最速記録でドッキング

おたくま経済新聞 / 2020年7月25日 12時0分

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ドッキングに向け軌道修正するプログレスMS-15(Image:ロスコスモス)

 ロシアの国際宇宙ステーション補給船「プログレスMS-15」が、日本時間2020年7月23日23時26分にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。プログレスMS-15は順調に飛行を続け、地球をわずか2周しただけで国際宇宙ステーションへドッキング。打ち上げからドッキングまでの飛行時間で最速記録を達成しています。

 今回のプログレスMS-15の積荷は、国際宇宙ステーションの軌道を維持するためのロケット燃料と、衣料品や食料、水(飲用とともに電気分解して酸素を取り出す)、生活用品のほか、8種類の科学実験用の機器などです。プログレスを搭載したソユーズ2.1aロケットは、バイコヌール宇宙基地の第31発射施設に据え付けられました。


 モスクワ時間の17時26分21秒に設定された打ち上げ。高緯度で日が長いバイコヌールですが、それでもわずかに夕焼けが見られるような時間帯です。

 予定通りの時間に打ち上げられたソユーズ2.1aロケットとプログレスMS-15。夜の訪れをかすかに感じさせる、薄暗い空に吸い込まれていきました。


 今回の打ち上げでは、偶然にも国際宇宙ステーションがバイコヌール上空に差し掛かったタイミングで実施されました。国際宇宙ステーションに滞在しているロシアのイヴァン・ワグナー宇宙飛行士が、バイコヌールから上昇するロケットの姿を撮影していました。

 宇宙から見ると、上昇するロケットは小さな光の点となって見えています。少し離れたところには、打ち上げ時の煙に包まれた発射台の様子も確認できました。

 プログレスMS-15は、最小限の地球2周回でドッキング、という「特急便」の別名を持つ2ターン方式のフライトとなりました。国際宇宙ステーションの軌道高度である400kmでは、地球1周が約90分。2周分と打ち上げ時の加速時間を加えると、およそ3時間半の飛行時間となります。

 周回数が少なく、一気にドッキングしていく2ターン方式は、それだけ精密な軌道制御が必要。上昇・加速とドッキングへの微調整を同時に実施する必要があるため、管制側は大忙しのフライトです。

 慌ただしく地球を2周したプログレスMS-15は、狙い通りの軌道で国際宇宙ステーションに接近します。打ち上げの様子を宇宙から撮影したワグナー宇宙飛行士も、接近するプログレスMS-15を撮影。

 驚くほどスムーズに、国際宇宙ステーションにドッキングしたプログレスMS-15。打ち上げからドッキングまでに要した時間は3時間18分31秒と、これまでの最速記録を更新しました。

 ドッキングに成功したプログレスMS-15は電源を国際宇宙ステーションに接続し、宇宙船の電力供給を外部電源モードに切り替えて、船内の気圧を宇宙ステーションに合わせる調整を実施。搭載された物品の荷ほどきは、必要な順番にしたがって少しずつ行われる予定です。

<出典・引用>
ロスコスモス(ロシア宇宙庁) ニュースリリース
Image:ロスコスモス

(咲村珠樹)

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