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ブラジル空軍向けグリペンE ブラジルでの初飛行

おたくま経済新聞 / 2020年9月28日 20時0分

写真

チェイス機のF-5Eとともにブラジル上空を飛ぶF-39Eグリペン(Image:ブラジル空軍)

 サーブとブラジル空軍は2020年9月24日(現地時間)、ブラジル空軍向け戦闘機F-39グリペンEがブラジルで初飛行したと発表しました。このブラジル空軍向けグリペンE1号機の正式なお披露目は、ブラジル空軍記念日である10月23日、首都ブラジリアで行われるとのことです。

 ブラジル空軍が「F-39」として採用し、2014年に36機発注したグリペンEは、ブラジルの航空宇宙産業振興発展にも寄与するため、ブラジルでの現地生産も行われます。

 2020年7月には、サンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポに機体部品工場が完成して操業を始めました。生産された機体のパーツやエンジンは、サンパウロ州ガビアン・ペイショートにあるエンブラエルの工場に併設された最終組み立てラインに送られます。今回実施されたブラジルでの初飛行は、2019年8月にスウェーデンでブラジル空軍向け1号機が初飛行して以来のエポックメイキングな出来事になりました。

 サーブのミカエル・ヨハンソンCEOは「今回の出来事は、ブラジルにおけるグリペン計画の大きな節目となりました。ブラジル、スウェーデン両国の専門家たちの献身とともに、この道のりを歩んできたことを誇りに思います。私たちはこれからもスケジュール通りの納入を実施し、ブラジルとの長期的な関係継続に取り組んでいきます」とのコメントを発表しています。

 サーブとグリペン生産のパートナー関係にあるブラジルの航空機メーカー、エンブラエルのジャクソン・シュナイダー防衛部門CEOは「エンブラエルは、ブラジルでのグリペン計画で主導的役割を果たし、ブラジル空軍の任務をサポートする航空機のシステム開発や統合、飛行試験に最終組み立て、納入を担うことでしょう。技術移転という観点でいえば、グリペンは先進的な軍用機の開発や製造に関するノウハウを学ぶ絶好の機会といえます」とコメントし、グリペンの国内生産を通じ、ブラジルにおける防衛航空産業が発展する、という認識を示しました。

 ブラジルのフェルナンド・アゼベド・エ・シルバ国防大臣は、グリペンはブラジルとスウェーデン両国の協力関係を象徴しているとし「グリペンはブラジル空軍の能力を向上させ、両国の研究と産業開発を促進させる存在です」とコメントしています。

 ブラジル空軍総司令官、アントニオ・カルロス・モレッティ・ベルムンデス大将は「この飛行機が国土を飛んでいるのを見ると、ブラジル空軍としては満足この上ないものです。ブラジル空軍の新しい多用途戦闘機F-39グリペンは、空軍の戦闘機におけるバックボーンとなり、2200万平方キロに及ぶ国土の主権を維持する、という空軍の任務を再確認するものになるでしょう」とコメント。国内生産される新しい戦闘機を歓迎しました。

 ブラジル空軍初のグリペンE飛行隊は、ゴイアス州アナポリス空軍基地の第2航空団に新編される予定。サーブによると、2021年の終わりには必要な機数が出揃うとのことです。

<出典・引用>
サーブ プレスリリース
ブラジル空軍 プレスリリース
Image:SAAB/ブラジル空軍

(咲村珠樹)

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