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アメリカ海軍新型フリゲートは「コンステレーション」級と命名 2代目の艦上で発表

おたくま経済新聞 / 2020年10月12日 9時0分

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コンステレーション級フリゲートの模型とブレイスウェイト海軍長官(Image:U.S.Navy)

 アメリカ海軍が計画中の新型ミサイルフリゲート「FFG(X)」、その1番艦の名前が「コンステレーション」と決定し、同型艦は「コンステレーション級」となることがブレイスウェイト海軍長官から発表されました。コンステレーションの名を持つ艦船はアメリカ海軍では5代目で、発表は記念艦として保存されている2代目の艦上で行われました。

 艦名の発表が行われたのは、メリーランド州ボルティモアに保存されている記念艦、コンステレーション(2代目)の上甲板。このコンステレーションは1855年7月に就役したスループ(3本マストの軍艦)で、南北戦争で活躍後、訓練艦や第二次世界大戦中は大西洋艦隊の予備旗艦となり、退役後はアメリカの国家歴史登録材(文化遺産)として、ボルティモア港で保存されています。


 コンステレーションという名は、アメリカ海軍にとって特別なもの。初代は、アメリカ海軍が初めて建造した6隻の帆走フリゲートの1隻として1797年に就役しています。このコンステレーションと同時に就役したのが、アメリカ海軍の象徴として現在もボストンで動態保存されている記念艦、コンスティチューションです。

 ブレイスウェイト海軍長官は「このクラスの1番艦、つまり原型艦として「コンステレーション級」と呼ばれることになる新しいフリゲートは、我が国海軍最初の帆走フリゲート6隻と直接リンクするものであり、何世代にもわたって受け継がれてきた私たちの素晴らしい伝統と任務を受け継いでいきます」と艦名の由来を表現しています。

 重ねてブレイスウェイト海軍長官は「21世紀に比類なき能力と生存性を提供しながら、コンステレーション級フリゲートは、この大国が争う時代において私たちが世界中で任務を遂行する、という海軍史の始まりを飾る名誉に浴するでしょう」とコメントし、新しいフリゲートに期待を寄せています。

 コンステレーション級フリゲートは、次世代の小型水上戦闘艦艇として、アメリカ海軍の掲げる355隻体制の一翼を担うことになります。艦隊の一部としてだけでなく、単独での任務遂行能力も求められており、ベースライン10のイージスシステムを兵装の核として、装備するMk.41垂直発射システム(VLS)による多彩なミサイル運用能力を有します。

 今回の命名で「コンステレーション」は、アメリカ海軍にとって5代目。初代は1797年に就役した帆走フリゲート、2代目は1855年に就役したスループ、そして3代目(CC-2)はレキシントン級巡洋戦艦の2番艦として1920年に起工されたのですが、1923年8月に建造が中止され未成艦となっています。

 多くの人にとって記憶に新しいのは、1961年にキティホーク級空母の2番艦として就役した4代目コンステレーション(CV-64)でしょう。ベトナム戦争などで活躍し、2003年に退役後はワシントン州ブレマートンにある海軍施設で保管されていましたが、2014年にテキサス州ブラウンズビルでスクラップ・リサイクル処分となっています。


 コンステレーション級フリゲートの1番艦となるコンステレーションは、マリネット・マリンが受注し、ウィスコンシン州マリネットで建造される予定。2026年には海軍へ引き渡される見込みです。

※初出時「コンステレーション級はフリーダム級沿海域戦闘艦をベースに設計され」としていましたが、アメリカ海軍は2020年4月30日付で、フィンカンティエリ・マリネット・マリンの設計案で10隻を総額約8億ドルで発注しています。お詫びして訂正するとともに、正しい設計案の画像を掲載します。

<出典・引用>
アメリカ海軍 プレスリリース
Image:U.S.Navy/Fincantieri Marinette Marine

(咲村珠樹)

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