ソユーズMS-17が所要時間3時間3分の最速記録で国際宇宙ステーションに到着

おたくま経済新聞 / 2020年10月15日 18時0分

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国際宇宙ステーションにドッキングするソユーズMS-17(Image:Roscosmos)

 ロシアとアメリカの宇宙飛行士3名を乗せたソユーズMS-17が、日本時間の2020年10月14日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、国際宇宙ステーションに到着しました。打ち上げからドッキングまでの所要時間はわずか3時間3分で、これまでのプログレスMS-15補給船による3時間18分31秒を大幅に短縮する最速記録を更新しています。

 ソユーズMS-17のクルーは、ロシアのセルゲイ・リジコフ宇宙飛行士とセルゲイ・クド=スヴェルチコフ宇宙飛行士、そしてアメリカのキャスリーン・ルビンズ宇宙飛行士の3名。国際宇宙ステーションでの第63次長期滞在(Expedition 63)と、それに続く第64次長期滞在ミッションを実施します。

 打ち上げ時刻は、モスクワ時間の朝8時45分04秒(日本時間14時45分04秒)。3人の宇宙飛行士は夜も明けきらぬ中、宿泊先のコスモノートホテルをバスで後にしました。

 バイコヌール宇宙基地の施設内でソコル宇宙服を着込み、最終チェック。3人ともリラックスした様子です。

 打ち上げを前に、ロスコスモスのドミトリー・ロゴジンCEOらと面会。家族や友人といった関係者と打ち上げ前に会話できる最後の機会です。

 クルーは再びバスに乗り込み、宇宙船の待つ発射台へ。今回もソユーズ2.1aロケットによって打ち上げが実施されます。

 打ち上げロケットをバックに、バックアップクルーを交えて記念撮影。朝を迎え、ロケットの上には抜けるような青空が広がっています。

 3人のクルーは笑顔で手を振り、発射台のエレベータへ。いよいよソユーズ宇宙船に搭乗します。

 予定通りモスクワ時間8時45分04秒、ソユーズMS-17を搭載したソユーズ2.1aロケットはバイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。すっかり黄葉した木の枝越しに、ロケットは宇宙を目指して上昇していきます。



 今回、ソユーズMS-17が国際宇宙ステーションへ向かうコースは、関係者の間で「超特急」と呼ばれている2ターン方式。打ち上げ後、地球を2周回した時点でドッキッグするもので、所要時間は3時間あまりと、狭い宇宙船にいる時間を最小限にする方式です。

 ソユーズMS-17は所定の軌道に乗り、順調に飛行を続けます。2周回目に入って、国際宇宙ステーションに接近。ドッキング体勢に入ります。

 驚くほどスムーズに、宇宙船は国際宇宙ステーションのロシア側セグメントに自動モードでドッキング。2020年7月に打ち上げられた、無人のプログレスMS-15補給船による3時間18分31秒を大幅に短縮し、打ち上げからわずか3時間3分という、これまでで最速の記録を打ち立てました。

 地球をたった2周回、3時間ほどでドッキングが可能になるのは、ロケットの打ち上げからの軌道制御といった管制が高度かつ適切に行われているという証拠。これまで数多く実施してきた打ち上げの経験が、このスピーディなドッキングを支えているのです。

 国際宇宙ステーションでは2020年4月に第61/62次長期滞在クルーの3名が帰還して以来、久しぶりに6名の宇宙飛行士が揃いました。6名は第63次長期滞在ミッションを継続して実施します。

 第63次長期滞在ミッションは、2020年4月から滞在しているアナトリー・イヴァニシン宇宙飛行士(ロシア)、イヴァン・ワグナー宇宙飛行士(ロシア)、クリス・キャシディ宇宙飛行士(アメリカ)が10月21日(予定)に帰還するまで続きます。この次は、11月に打ち上げが予定されているスペースXのクルードラゴン「Crew-1」で、日本の野口聡一宇宙飛行士ら4名が国際宇宙ステーションに向かう予定。

 野口さんらが乗るクルードラゴン「Crew-1」ミッションは、現在のところ2021年3月に地球へ帰還する予定。入れ代わりに、日本の星出彰彦宇宙飛行士らクルードラゴン「Crew-2」ミッションの4名が到着し、第64次長期滞在ミッションを継続します。

 星出宇宙飛行士は続く第65次長期滞在ミッションで、若田光一宇宙飛行士以来、日本人2人目のコマンダーを務める予定。ソユーズMS-17のクルーは、2021年4月に地球へ帰還する予定となっています。

<出典・引用>
ロスコスモス ニュースリリース
NASA ニュースリリース
Image:Roscosmos/NASA/SpaceX

(咲村珠樹)

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