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ボーイングの戦闘機連携ドローン「ロイヤル・ウィングマン」地上走行試験開始

おたくま経済新聞 / 2020年10月22日 21時0分

ボーイングの戦闘機連携ドローン「ロイヤル・ウィングマン」地上走行試験開始

タキシングするロイヤル・ウィングマン試作1号機(Image:Boeing)

 ボーイングは2020年10月21日(現地時間)、オーストラリア空軍と共同開発中の戦闘機連携ドローン「ロイヤル・ウィングマン」が、初めてジェットエンジンによる地上走行(タキシング)に成功したと発表しました。9月からエンジンの地上試験を始めていましたが、走行試験が始まったことで初飛行へまた一歩近づきました。

 ロイヤル・ウィングマン(Loyal Wingman)は、ボーイングがコンセプトを発表した戦闘機連携ドローン「エアパワー・チーミング・システム(ATS)」のテストケースとして、オーストラリア空軍とボーイングのオーストラリア現地法人が共同開発しているもの。試作機として3機が製造され、様々な試験を実施してシステムの開発に役立てられます。

 試作1号機は2020年5月に完成。搭載するジェットエンジンの選定を終え、9月からエンジンの地上試験が始まりました。

 そして今回、いよいよ搭載したジェットエンジンの推力で自力走行を果たしたロイヤル・ウィングマン試作1号機。ある意味「航空機」としての第一歩を踏み出したことになります。

 オーストラリア空軍でこのプロジェクトを担当する、能力開発部門の責任者、キャス・ロバーツ少将は「産業界と連携することで、空軍は将来の優先事項となる革新的要素を見つけ出すことができます。ボーイングとのロイヤル・ウィングマン計画は、その連携が功を奏していることを示す良い例です。低速走行(ロースピード・タクシー)試験で、試作機が滑走路を走行する様子はとてもエキサイティングな瞬間であり、開発計画において、初飛行を前にした記念すべき瞬間です」と、その興奮を隠せない、といったコメントを発表しています。

 最初の地上走行試験では、最高14ノット(時速約25km)で走行し、左右に動いたり停止したりといった操縦系統の動作に問題がないか確認されました。もちろん無人機ですから、これらの動きは遠隔操作で実施されています。

 ボーイング・オーストラリアの飛行試験マネージャ、ポール・ライダー氏は「ロースピード・タクシーは、航空機のシステムにおける機能やシステムの統合性を確認するものです。進路の制御や減速、エンジンコントロールなどを実際に動かして確認します」と試験内容について説明しています。

 ボーイングでロイヤル・ウィングマンを含む「エアパワー・チーミング・システム(ATS)」開発計画を統括するシェーン・アーノット博士は「今回の試験で、オーストラリアのパートナーと作り上げたロイヤル・ウィングマンは初めて、完全に無人の状態で動くことができました。初飛行に向け、また一歩近づきました」とコメントしています。

 この後、ロイヤル・ウィングマンは高速走行試験(ハイスピード・タクシー)、離陸直前までの加速と急停止といった試験プロセスに進んでいきます。ボーイングは一連の試験スケジュールが順調に進めば、2020年中に初飛行を実現させることとしています。

<出典・引用>
ボーイング ニュースリリース
Image:Boeing

(咲村珠樹)

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